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ソードアート・オンライン〜アインクラッド・アクセル〜
アインクラッド
〜剣の世界〜 1
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わち、ネットワーク対応ゲーム。それも広大な異世界に、何千何万というプレイヤーが同時接続し、己の分身を育て、戦い、生きる。【MMORPG】というジャンルを・・・
 ユーザーの期待と渇望が限界まで高まった頃満を持して登場したのが、世界初の【VRMMORPG】というゲームジャンルを冠したソフト。
 ・・・すなわち、先ほどからテレビで延々と流れる広告の正体。《ソードアート・オンライン》。
 斬新なことにこのゲームには、所謂“魔法”が存在しない。その代わりに無限といえるだけの《剣技‐ソードスキル‐》と呼ばれる必殺技に順ずる技がある。己の体と剣を実際に動かして戦うというフルダイブ環境を最大限に生かすためなのだそうだ。
 またこの他に、鍛冶や裁縫、料理に音楽といった多種多様なスキルがあり、その中でマイホームを買うことも出来、文字通り『生活』することが出来るのだ。それらの情報が公開された際のユーザーの反応は筆舌に尽くしがたいほどの熱狂ぶりであった。
 今画面からは、その《ソードアート・オンライン》の発売日となった先週の様子が映し出されていた。前日でも遅く、このソフトを購入するために三日前から並んでいた人も少なくなかったという。ちょうど画面にはソフトを購入できた者たちがカメラに向かってパッケージをかざしこれでもかというくらいのアピールをしている場面が流れ、その光景に馬鹿だなという感想を漏らしたが、かくいう自分も、その内の一人だという事を思い出し、自嘲気味に笑う。正直、普段の自身からは考えられない興奮っぷりだったので、画面に映し出されなかったのがせめてもの救いだった。
 ・・・そんな、今になって少し恥ずかしいなと思い、自身の中で一つの黒歴史化しようとしていた発売日から早一週間、遂に《ソードアート・オンライン》の正式サービスの日を迎えたのだった。
 帰宅と同時にソフトを起動させ、自身の分身となるアバターの作成に異常なまでの時間をかけ完成させてから今日という日を心待ちにしていたのは彼だけではないだろう。正式サービスの開始時間である午後一時の三十分前から待機していたとてなんら不思議はないはずだ。
 時刻は12時58分。
 そろそろかと、セーブモード状態の《ナーヴギア》をかぶりベッドに横たわる。
 《ナーヴギア》に付いているバイザーの内側に映る時刻が59分を指したとき、口元が緩んだ。
 ・・・自身のこれまでの人生で、これほど気分が高揚した事などあっただろうか?いや、恐らくはないだろうと、けして長くはない自身のこれまでを振り返りながら、静かにその時を待った。




                    §



 「ったく、何で今日に限って部活があるかなぁ!!」
 ・・・普段、大した活動もしていない、というか何で存在しているのかも怪しいパソコ
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