第十話 アルバイトその二
[8]前話 [2]次話
「悪人はいるものでして」
「犯罪者もいて」
「悪いことをする人もいるので」
「用心の為にです」
「警棒とかもですね」
「持っていて心配はありません」
「だからですね」
「岡三が用意してくれたなら」
それならというのだ。
「是非いつもです」
「持っていることですね」
「はい」
こう咲に言った。
「宜しくお願いします」
「はい」
咲もはっきりとした声で答えた。
「そうさせてもらいます」
「そうしてくれると私も嬉しいです」
「速水さんもですか」
「雇う人がいつも元気で安全なら」
それならというのだ。
「それに越したことはないですから」
「だからですか」
「はい」
まさにというのだ。
「私もです」
「私が安全ならですか」
「いいので。私も出来る限りのことはしますが」
咲の安全の為にというのだ。
「ご自身だけでという時もありますね」
「どうしても」
「そうした時もありますので」
だからだというのだ。
「くれぐれもです」
「自分の身は自分で守る」
「このこともしておいて下さい」
「わかりました」
「それと危ない場所には最初からです」
「行かないことですね」
「そうです、日本は確かにそうした場所は少ないですが」
それでもというのだ。
「最初からです」
「そうした場所にはですね」
「行かず」
そうしてというのだ。
「近寄らないことです」
「ええと、君子危うきに」
「近寄らずです」
そうなるというのだ。
「ですから」
「だからですね」
「はい、ですから」
それでというのだ。
「そこはです」
「くれぐれもですね」
「お願いします」
「わかりました、そうします」
咲はまた速水に答えた。
「そうしたことも踏まえて」
「働いて下さい」
「そうさせてもらいます」
咲もこう答えた、そうしてだった。
咲はその連絡を受けてから家で両親に夕食の時に話した、すると両親は二人共娘に笑顔でこう言った。
「そうか、じゃあな」
「明日から頑張りなさいよ」
「そうして働いてな」
「お仕事がどんなのか知りなさい」
「そうね、お仕事なんてね」
それこそとだ、咲も言った。
「学校の見学や体験ではあったけれど」
「それでもだろ」
「実際にお金貰ってはないでしょ」
「ええ、それはね」
実際にというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ