第七幕その七
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「私達に行って下さいです」
「駄目とは絶対に言わないですよ」
シュガーもこのことは保証します。
「食べたいものは断らない、皆で食べて楽しむのがオズの国ですからね」
「そう、充分にあるのなら皆で食べる」
かかしも言ってきました、勿論彼も樵も頑張っています。
「楽しんでね」
「それがオズの国だからね」
樵も言います。
「だから惜しむことはないんだよ、充分にあれば」
「そうだよね、だからさくらんぼだってね」
トトはこの果物のお話をしました。
「鳥さん達も食べているね」
「そうだね」
臆病ライオンはトトの言葉に頷きました。
「そうしているね」
「そうだよね」
「食べないなら食べないでいいけれど」
それでもとです、将軍もお話します。
「食べるならね」
「家族がいいと言ってから」
「そうしてもらうわ」
それは絶対とです、将軍はドロシーに答えました。
「オズの国の決まりだから」
「そういうことね」
「法律は守らないとね」
「そこはちゃんとしてね」
この法律を定めたオズマもにこりと笑って言います。
「やっぱりね」
「そうよね」
「そうしてね」
オズマはさらに言いました。
「皆で仲良くね」
「食べるべきね」
「そうよ。だから貴方達も」
オズマはモグラ達にお話しました。
「将軍達がいいって言ったら」
「そうしたらですね」
「食べていいですね」
「この農園のお菓子や果物を」
「ええ、そうよ」
「いいわよ」
ここで将軍が笑顔で許可を出しました。
「好きなものを食べていいわ」
「わかりました」
「そうさせてもらいます」
「それじゃあ西瓜を」
「それを頂きます」
「わかったわ、じゃあどうぞ」
将軍は生きもの達に西瓜を二個取ってでした。
差し出したうえで包丁で二つの西瓜をそれぞれ真っ二つに切ってあらためて言いました。
「それじゃあね」
「はい、頂きます」
「青い西瓜美味しそうですね」
「それじゃあです」
「ご馳走になります」
「召し上がれ。それとだけれど」
将軍は今度はでした。
足下にいる蟻達を見て言いました。
「この子達には角砂糖ね」
「お砂糖ですか」
「それをあげましょう」
「蟻は甘いものが好きなので」
「だからね」
それでというのです。
「あげるわ」
「蟻にもですか」
「そう、この果樹園は自然が豊かでしょ」
「それで蟻もですね」
「虫もね」
この生きもの達もというのです。
「沢山いるから」
「だからですか」
「時々こうしてね」
蟻達のところに角砂糖を何個か出して言いました。
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