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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話
第二百六十一話
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地の中心から、一直線に伸びる斬撃の後。
「翼さん! 下がっていろ!」
黄金の髪と尾を靡かせながら、翼の前に庇うように立つ。
「お前…。ユートピアの…」
庇われた羽川翼は身体中を火傷し、服もボロボロの状態であった。
そして頭部は白く染まり、ピンとたった猫耳。
「なるほど。今はそちらというわけか。おい猫」
「にゃんだ?」
「アレ。倒すのは不味いんだろう?」
「それがご主人様の意志にゃんだ」
「わかった。善処しよう。だがその前にだ」
箒が刀の切先を羽川翼に向けた。
翼が何かを言う前に。
「再生!」
使い魔稲荷を通し、翼のエイドスを参照。
「くっ...」
再生を発動する。
その圧縮された激痛に顔を顰め、多少たじろぐ。
「貴方の傷だけは治した。それで多少は動けよう」
とはいえ、肉体が治っても精神は治せない。
特に今の羽川翼は怪異にその全権を委ねている。
十全には動けない。
箒が羽川翼を背に、宵闇を構える。
「虎。お前が翼さんの何かであることに感謝しろ。
でなければ貴様は今頃真っ二つだ」
「狐風情がほざきおる」
「尻尾が一本しかない虎が大きく出るではないか」
苛虎が姿勢を下げる。
それに合わせ、箒は刀の腹に左手を添えて防御姿勢を取る。
踏み込んだ苛虎が全身のバネを使い箒に突っ込む。
箒諸共後ろの翼を殺す突撃。
「ファランクス!」
それに対して箒が取った行動は障壁の展開。
刀を起点に直径2メートルの多重逐次展開魔法障壁。
それは見事に苛虎の一撃を受け止めた。
「悪いな虎。私はただの時間稼ぎ、ヒーローが来るまでの前座だ。
それまではヒロインを守らせて貰うぞ。
もっとも。その前にお前がへばるかもしれないがな」
起点にしていた刀を傾けると同時、苛虎を受け流す。
そしてがら空きの苛虎の腹に蹴りを見舞う。
脚甲に包まれた足が深々とめり込む。
数メートル吹き飛ばされ、数度地面を転がる。
肉を持つ生物であれば今の一撃で確実に蹴り殺されていたであろう。
気功を纏った一撃はその威力を十二分にこの世ならざる者たる苛虎につたえていた。
「狐風情が…!」
苛虎が起き上がる。
箒と翼を同時に仕留めるという考えを捨て、先ずは箒を始末せんと苛虎が構える。
四肢で地面を踏みしめ、大きく口を開けた。
喉の奥から光が漏れる。
「ええい。面倒な!」
箒が刀を苛虎に向け、その切先からファランクスを展開。
ただしその形は筒を割ったような形だった。
箒の機動力なら避けるだけで十分であり、亜音速で動ける箒を苛虎の焔が捉える
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