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リリなのinボクらの太陽サーガ
無間アスタリスク
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じように……。

「……恨んでますか、私を?」

「お前を恨んで何が変わる? 何が変えられる? そもそもオレにはお前を恨む理由が無い」

「ですが、あの地に戦いを招いたのは……あなたを戦乱に巻き込んだのは私です」

「だが彼女を連れてきたのもお前だ。オレが彼女と会えたのはお前のおかげだ。それに、遅かれ早かれ戦乱はあの地を飲み込んでいた。誰も止めようがなかったものを、お前一人で止められたとでも? 少し見ないうちにずいぶん自惚れるようになったな、イクス!」

「う、自惚れてなんか……!」

「この戦乱を経て、よく理解した。恨むだけでは何も変わらない。この悲劇の連鎖は止まらない。だからオレはこの報復心で全てを変えてみせる。世界も、人類も、このオレ自身すらも」

―――ザシュッ。

その瞬間、彼の胸元を後ろから剣が貫いた。彼と戦った騎士達の屍の中で唯一生き残っていた騎士が、瀕死の状態で仲間の仇を討とうとしたのだ。

突然、目の前で彼が心臓を貫かれる光景を見て、イクスが目を見開くが……彼は何の意にも介さなかった。それどころか後ろを振り返ることなく、彼は怨嗟の炎を具現化させたような闇のオーラを顕現させ、自らの姿を変容させる。
目を赤く光らせ、頭上に二本角が生えて、肌から血色が消えたその姿は、紛れも無くヴァンパイアであった。そしてその手に握られているのは、真っ黒な刀身の先端が中割れしてどす黒いビーム上の刃を形成し、真ん中のリング状の部分に“喰”の文字が浮かんだ奇妙な剣。

「や、やはりその剣は……ぐぁああああああ!!!」

彼がその剣を逆手にすると、騎士の方に向けて黒い電撃を発した。ほぼ零距離からの反撃を為すすべなく受けた騎士は目や口から大量の血を吐きながら苦しみ悶え、そして肉体が黒い粒子状に分解されてしまう。やがて騎士の遺体は一片も残らず消されてしまい、彼に刺さった騎士の剣もヴァンパイアの肉体再生能力で抜け、地面に落ちてカランと軽い音を立てた。

「フッ……これでわかっただろう。今のオレはもう、お前の知るオレとは違う」

「そ、そんな……太陽の戦士であるあなたが……なぜ!? ずっと私達の心の支えだったあなたが、そこまでの絶望に陥ってしまったのですか!?」

「日は昇れば、いずれ沈む。それが自然の摂理だ。今この時を以って、オレは太陽の戦士の名を返上する! 次元世界の人類から、太陽の加護は失われる! フハハハハハ!!」

「あなたは希望だった! 私にとってもあなたは特別だった! この世界で唯一、太陽に選ばれし存在だった! なのに……なのに!! この世界に光をもたらしてきたあなたが、光を奪う側になるなんて!!!」

狂ったように嗤う彼の姿に、激しい無力感に苛まれたイクス。たまらず膝をついた彼女に、無情にも彼は剣
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