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八条学園騒動記
第六百十八話 チョコレートも食べてその六

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「ですが」
「馴染みはない」
「そのことはですね」
「どうしてもありますね」
「それは否定出来ないですね」
「馴染みがないことは」
 二人にも述べた。
「やはり大きいですね」
「生まれついてのものではない」
「それは確かに大きいですね」
「豊かさの関係ではないですね」
「どうしても」
「慣れ親しむことは」 
 このことはというのだ。
「やはり大きいですね」
「どうしてもそうですね」
「だからですね」
「そのことを頭に入れて」
「紅茶もですね」
「ミルクティーです」
 このお茶だというのだ。
「やはり」
「左様ですね」
「それではですね」
「今もですね」
「ミルクティーですね」
 言いながらだ、二人は。
 セーラにミルクティーを出した、それはホットミルクと一緒に入れるロイヤルミルクティーであった。何時の間にか席も用意されている。
 セーラはその席に座って紅茶を飲んだが。
 近くにいる生徒がセーラに言ってきた。
「こんなところに席あったか?」
「今セットしました」
 セーラは生徒に微笑んで答えた。
「そうしました」
「そうだったんだ」
「はい、飲み終わったらどけます」
「だったらいいけれど」
 それでもとだ、生徒はさらに言った。
「さっき通った時はなかったし」
「先程お話した事情で」
「そうだったね、しかしね」
「しかしとは」
「君マウリアの人だね」
 セーラの顔立ちと肌の色から言った、顔立ちに髪の毛と目の色も見てだ。
「そうだね」
「おわかりになられますか」
「だってそうした外見だから」
 セーラ自身にも話した。
「だからね」
「それで、ですね」
「わかるよ」 
「マウリア人の外見ですか」
「うん、全部ね」
「コーカロイドの顔立ちにですね」
「肌が黒くてね」
「髪の毛と目もですね」
「それがね」
 まさにというのだ。
「マウリアだからね」
「これは昔からです」
 セーラは微笑んで話した。
「まさに」
「昔からっていうと」
「古代からです」
「古代って」
「紀元前からです」
 その頃からだというのだ。
「それは」
「紀元前ってもう」
 生徒はそう聞いて述べた。
「三千年以上前だね」
「おおよそ三千奈々百年位です」
「本当に古代だね」
「はい、その頃からです」
 まさにとだ、セーラはその生徒に答えた。
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