第六百十八話 チョコレートも食べてその二
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「そうしたことはです」
「とてもですね」
「出来ません」
「左様ですね」
「あちらも階級があります」
マウリアと同じくというのだ、カースト制度と貴族制度の違いがあるが階級が存在していることは確かである。
「それで、です」
「こうして食べられるなぞ」
「出来ません」
「ですが連合ですと」
ラメダスは三人でチョコバナナを食べる中で言った。
「この様にです」
「普通に出来ますね」
「そしてです」
「こうしてですね」
「私達もご主人様にご相伴出来ます」
「同じものをですね」
「はい、同じ場所で」
まさにというのだ。
「口に出来ます」
「それが連合ですね」
「実に開けた社会ですね」
「自由と寛容の国といいますが」
ラメダスはこの言葉を出した。
「まさにですね」
「連合では市民の人達が言っていますね」
「実際に」
「左様ですね」
「そう思いますと」
まさにというのだ。
「この国はいい国ですね」
「ただ技術が素晴らしいだけでなく」
「その自由と寛容も」
「素晴らしいですね」
「全く以て」
「しかし」
ここでだ、ベッキーがこんなことを言った。
「あまりにも壁がなくて」
「その社会に」
「それで、です」
「それが不安になりますね」
「そうなる時もあります」
「階級がなく」
セーラは静かに言った。
「そして分け隔てもです」
「ないですね」
「誰もが平等です」
所得や社会的立場の違いがあってもだ。
「大企業の経営者も幼稚園児も」
「誰もがですね」
「こうして出店のものを食べられる」
「そうしたお国柄ということですね」
「私はこのところも好きです」
こうベッキーに述べた。
「実に」
「左様ですか」
「はい、ただ一番落ち着くのは」
「マウリアですか」
「あの国の中にいてです」
そうしてというのだ。
「我がシヴァ家の宮殿の中にいる」
「それがですね」
「最もです」
まさにというのだ。
「落ち着きます」
「マウリアそしてですね」
「我が家が」
「幾ら連合が進んでいて開けていても」
「馴染んだものではありません」
セーラにとってはそうだというのだ。
「ですから」
「マウリアで、ですね」
「シヴァ家の宮殿にいる時は」
まさにこの時がというのだ。
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