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レーヴァティン
第二百八話 ライン川へその三

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「ルールは産業地帯、その両方を手に入れれば」
「騎士団はその力を大きく失います」
「まさにそうなります」
「だからですね」
「ここはですね」
「俺達はそちらに向かってな」
 そしてというのだ。
「攻略していくぞ」
「そうしましょう」
「こちらに敵軍が向かってもいますが」
「彼等も破ってですね」
「ああ、そのルールとハンブルグから来てるな」
 騎士団軍がというのだ。
「それじゃあな」
「彼等を破りますね」
「そうしますね」
「これより」
「敵は三万だったな」
 兵の数も話した。
「そうだったな」
「おおよそですが」
 参謀の一人が答えた。
「その程度です」
「そうだったな」
「こちらは二十万です」
「兵の数では圧倒的だな」
「ですから」
 それ故にというのだ。
「要塞に入るつもりの様です」
「そこで俺達を迎え撃つか」
「どうやら」
「そうか、じゃあな」
「それならですね」
「その要塞には敵の方が先に入るか」
「もうそこまでです」
 要塞のすぐ近くまでというのだ。
「来ています」
「じゃあ入られるな」
「そうなります」
「じゃあ要塞をな」
 それをというのだ。
「攻め落とすな」
「先に行かれないですか」
「それで敵の大軍が要塞に入る前に要塞を攻略してか」
「そしてまだ要塞に入っていない敵軍も叩く」
「そうされませんか」
「空船少ないからな」
 主力にはとだ、久志は笑いながらもそこに真面目なものを含ませて話した。それは確かな戦力分析を行ったうえでの言葉だった。
「空から一気に攻めてもな」
「要塞を攻めきれませんか」
「空船は他の方面に回したからな」
「ワルシャワ、ウィーン、それにですね」
「プラハの方にな」
 そこから攻める軍にというのだ。
「そうしているからな」
「だからですね」
「俺が直接率いるこの軍勢には空船は少ない」
「そして空船でないとですね」
「敵が入る前にな」
「要塞まで、ですね」
「着けないからな」
 だかっらだというのだ。
「ここは無理してな」
「攻めないですか」
「無理して攻めても怪我をするだけだ」
 無駄な損害を出すだけだというのだ。
「だからな」
「ここはですか」
「ああ、普通の状況で進んで」
「敵軍が要塞に入れば」
「その要塞を囲んでな」
 そのうえでというのだ。
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