第二百八話 ライン川へその二
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「噂はな」
「流すといいですね」
「それだけで効果がありますね」
「左様ですね」
「些細なことだけれどな」
謀略としてはというのだ。
「けれどこれが案外な」
「利きますね」
「三国の連携にヒビを入れていますし」
「事実そうなっていますし」
「いい謀略ですね」
「これもまた」
「ああ、それじゃあな」
久志はさらに言った。
「これからもな」
「噂を流しますね」
「そうしていきますね」
「そして三国の連携を壊し続ける」
「そうして攻めますね」
「そうするな、そしてな」
そのうえでというのだ。
「三国を全部な」
「併呑しますね」
「この度の戦で」
「そうしますね」
「ああ、そうしていくな」
こう言ってだった。
久志は軍勢を動かしつつ謀略も仕掛けていった。今度は王国と連合王国の中でそれぞれ民衆が不満を持っているというものだった。
そうした噂も流しつつ先に進み。
「さて、南西部の後はな」
「いよいよルールですね」
「そちらに向かいますね」
「そうされますね」
「ああ、そしてな」
久志は将帥達に夜話した。
「ハンブルグだけれどな」
「そちらもですね」
「進撃していき」
「そうしてですね」
「他の軍がな」
ウィーンやワルシャワ、プラハ等から攻めた軍勢がというのだ。
「どれもな」
「進軍が停止していますね」
「それぞれ堅固な都市を囲んで」
「そうなって」
「ああ、ベルリンとかライプチヒとかな」
そうしたというのだ。
「騎士団の重要な街でな」
「籠城されて」
「そうしてですね」
「攻城戦に入り」
「そのうえで」
「あいつ等でもな」
十二人の仲間達でもというのだ。
「流石にな」
「騎士団の城塞はどれも堅固です」
「城壁の質もいいです」
「そして術への耐性も強いです」
「しかも兵も多く精強です」
「そうだな、じゃあ俺達はこのままな」
久志は将帥達の言葉を聞いて述べた。
「進んでいってな」
「ハンブルグもですね」
「攻めますね」
「そうしますね」
「ああ、ルールにも進んでな」
そうしてというのだ。
「あそこも掌握するぜ」
「ルールは産業が盛んです」
「石炭が多く出ます」
「それで、ですね」
「ルールも目指しますね」
「ハンブルグは商業都市でな」
それでというのだ。
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