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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
G編
第85話:果たせなかった言葉
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けられてしまう。
颯人がソーサラー相手に窮地に陥っていた時、響もまた厄介な事態に直面していた。
切歌と調の2人が、ウェル博士回収の為にやって来てしまったのだ。
響の拳を、調のシンフォギアの丸鋸が防ぐ。高速回転する丸鋸が響の拳とぶつかり合い、激しい火花を散らしている。
「――盾?」
「なんとノコギリ」
「ッ!? 調ちゃん、切歌ちゃん――!」
ウェル博士の背後から、調が頭部のアーマーから丸鋸を伸ばして高速回転させ切歌がそれを支えていた。
2人はソーサラーと颯人の戦いによる爆発などを見て、何が起こっているかを察し駆け付けたのである。
「この身を鎧うシュルシャガナは、おっかない見た目よりずっと、汎用性に富んでいる。防御性能だって、不足無し」
「それでも、全力の二人掛りでどうにかこうにか受け止めているんデスけどね」
「ごめんね、切ちゃん。わたしのヒールが、踏ん張りが利かないから……」
「良いって事デス!」
支え合う2人に、エアキャリアからの通信が入った。
『まもなくランデブーポイントに到着します』
『聞こえているわね、2人とも!』
ナスターシャ教授とマリアからの、撤退準備を促す通信。
しかし――――――
「ドクターを回収して、速やかに離脱……」
「それはモチロン、そうなのデスが……」
撤退したいのは山々だが、響がそれをさせてくれないだろう事は2人にも容易に想像できた。幸いなのは、ソーサラーが颯人を押さえてくれている事だが、颯人が油断ならない存在である事は2人は痛い程良く分かっている。何か仕出かすのではないかと気が気ではない。
とりあえず響が体勢を整える為距離を取ってくれたので、調も丸鋸を収納し切歌はウェル博士を抱え後退した。
響と切歌、調。颯人とソーサラーが睨み合っている。
と、その時。響が突然胸を押さえ苦しみ出した。
「はぁ、はぁ、はぁ――――!」
胸を押さえて膝をつく響。その胸の傷から、光が零れている。
明らかに異常な様子に、切りかと調の2人は唖然としている。
響の身に起きた異常は、颯人の目にも映っていた。目に見えて響が限界であると見て取ると、彼は焦りを浮かべた。
「チッ、やべぇ――!」
〈チョーイイネ! スペシャル、サイコー!〉
颯人は右手の指輪を交換しハンドオーサーに翳した。すると腰の辺りからドラゴンの尻尾が生えた。
しなる尾が地面を叩くと、一撃で地面に罅が入る。
使い心地を確かめると、彼はその尾を振るいソーサラーを吹き飛ばす。
「響ちゃん!」
邪魔者を吹き飛ばし、颯人は急ぎ響の元へと向かう。その後を追う様に迫るソーサラー。
だが颯人にとって予想外だった事に
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