暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
G編
第85話:果たせなかった言葉
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迂闊に戦わせる訳にはいかない響を、結局戦わせる羽目になってしまった颯人は仮面の奥で歯噛みしつつ、響の様子を観察した。
まず一目見て、今の彼女は異常だという事が分かる。それと言うのも、彼女の体が放つ熱量が尋常ではない事が傍から見て伺えるのだ。
周囲に陽炎が立ち上り、その身に触れた木の葉が燃えて消える程の熱量。しかも響本人はその事に気付いていない。
(力が……力が、漲る――!)
今の響が唯一自覚しているのは、己の身に溢れんばかりに満ちる力のみ。それにしか目が行っていない為、他の事には気付いていないのだ。
「な、なんだと――!?」
「この、熱気は……もしかして……」
颯人だけでなく、ウェル博士と未来も響の異常に気付いた。
それを傍目で見つつ、颯人は新たな指輪を取り出した。
「出し惜しみしてる場合じゃなさそうだな」
〈ウォーター、ドラゴン。ジャバジャバ、バシャーン、ザブンザブーン!〉
普段ウォータースタイルに変身する際に使用する指輪に酷似した指輪を颯人がハンドオーサーに翳すと、青い魔法陣が形成され颯人がそれを通過する。
するとコートの色が青く染まり頭部に角が追加されたウォータースタイルの強化版、ウォータードラゴンへと変じた。
颯人が新たな力を獲得する前で、ウェル博士は響の姿に発狂したように声を上げた。
「なんなんだ、どいつもこいつもッ! 何時も何時も都合の良い所でこっちの都合をひっちゃかめっちゃかにしてくれる! お前らはぁぁぁぁぁ!!」
ウェル博士が次々とノイズを呼び出す。颯人はそれをガンモードのウィザーソードガンで次々撃ち抜き、響も拳で粉砕していく。
最早ただのノイズ程度では、2人を止める事など出来ない。それを見ても尚、ウェル博士はノイズの召喚を止める事は無かった。
「何時も何時も何時も何時もぉぉぉぉぉぉ!!」
2人のノイズ撃破速度に負けるものかと言わんばかりに、ウェル博士がノイズを次々召喚する。しかし2人のノイズ撃破の速度の方が早く、特に響は着実にウェル博士へと近付いていた。
それを黙って見ているソーサラーではなく、響の行動を阻止しようとハルバードを構えて彼女に躍りかかった。
そうはさせじと颯人がソーサラーに飛び蹴りを放つ。
「おっと!」
「ッ!?」
飛び蹴りを喰らったソーサラーは、ギリギリで防御するも蹴り飛ばされ響とウェル博士から引き離される。
颯人はそのままソーサラーの前に立ち塞がり、ウィザーソードガンの銃口を向けた。
「俺が居るってのに、響ちゃんに目移りするのは良くないんじゃないか?」
挑発するような颯人の言葉に、ソーサラーは答えず再度ハルバードで攻撃してきた。大振りな一撃が颯人に襲い掛かる。
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