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提督はBarにいる。
艦娘と提督とスイーツと・70
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ームだし、新しい味が出たら必ずチェックするらしい。コンビニに行っても真っ先に向かうのはアイスのコーナーだし、ファミレスで食事してもデザートには必ずと言っていいほどアイスを頼むらしい。

「完全にアイス好き……ってか、最早中毒だな。アイス中毒」

「そんなポーラのアル中みたいに言わないで下さいよ」

「いや、実の妹をアル中患者扱いする姉も大概だと思うが?」

「アイスだけじゃなくてかき氷とかも好きですもん!」

「いやそれフォローになってねぇし、寧ろ中毒症状の深刻さの証明になってるからな?」

 アイスだけじゃなくてかき氷も好きとか、氷菓子全般好きってだけじゃねぇか。アイス好きより悪化しとるわ。

「そういえばポーラの奴、最近は休肝日を設けてるらしいな?」

「ええ、私もビックリしました……。しかも初めてそれが発覚したのが私の誕生日だったので」

「ほほぅ」

 ザラによると、ザラの誕生日に限らずイタリア組は誰かの誕生日毎に全員集まってパーティを開催しているらしい。数年前のザラの誕生日パーティの際、ポーラがザラへのプレゼントとしてワインを買ってきたらしい。それも、普段から安酒をカパカパ飲んでいるポーラでは手が出せそうにない高級な奴だ。

「しかも、しかもですよ?普段なら『ザラ姉様一緒に飲みましょ〜♪』って私へのプレゼントなのに半分以上飲むポーラがですよ?『今日はポーラ、休肝日なので遠慮しておきますぅ〜』って言ってブドウジュース飲み始めたんですよ!ブドウジュースのボトルに入れて偽装したワインじゃなくて、ブドウジュースのボトルに入ったブドウジュースですよ!?」

「いやそれ普通のブドウジュースじゃねぇか」

 どんだけザラをはじめイタリア組の連中が混乱していたかが解る。

「ローマさんなんて、ポーラの肩掴んでガクガク揺すってましたからね?『アンタどうしたの!?ツーフー?それともトーニョー!?』って」

 ツーフー?トーニョー?……あぁ、痛風に糖尿か。まぁ今まであれだけ毎日のように浴びるほど飲んでた奴が、突然休肝日を始めましたなんて信じられんものな。というか。

「ザラ、お前声真似上手いな」

 ポーラは妹だから似ていて当然だが、ローマの声もかなり似ていた。目を閉じて聞いたら聞き分けがつかんかもしれん。

「特技なんですよ。他の娘も出来ますけど?」

「へぇ〜……って、それも気になるけど今はポーラの事だ。いきなり休肝日を作るなんて、何か理由聞いてないのか?」

「う〜ん……」

 実際の所、ザラは理由を知っている。だがポーラ本人から『バラさないで欲しい』と半べそでお願いされている以上、姉としても恋を応援する乙女としても口を開く訳にはいかなかった。

「け、健康の為……ですかねぇ?
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