第四百六十四話 キールでの邂逅その十五
[8]前話 [2]次話
「ドイツ料理ってこれだよな」
「ソーセージとジャガイモですよね」
ヒデヨシが応えた。
「それにザワークラフト」
「そうだよな」
「若しジャガイモがなかったら」
ヒデヨシはマッシュポテトを食べつつ言った。
「もうですね」
「ドイツ料理って困るな」
「そうですよね」
「それとケーキもですね」
春雪も言ってきた。
「デザートの」
「ああ、それもあるよな」
一誠は春雪のその言葉にも頷いた。
「ドイツ料理は」
「ええ、そして何といっても」
「これだよな」
竜肝が笑ってジョッキの中のビールを出した。
「ビールがないとな」
「ドイツじゃないですね」
「ああ、本当にな」
そのビールを飲みつつの言葉である。
「ビールは最高だよ」
「そういえば」
ここでみほも言った。
「姉さんもビールが大好きです」
「あんたの姉さんはそっちの戦車乗ってるしな」
「はい、ですから」
そのことがあってというのだ。
「よくです」
「ビール飲むんだな」
「大好きなんですよ」
「ビールがあれば」
火織もジョッキのビールを飲みつつ言う。
「それだけでかなり違う」
「そうだな、ワインもいいが」
見ればステイルもビールを飲んでいる。
「やはりドイツというとな」
「これよね」
「まずはビールだ」
「こうして飲む」
柳生も飲んでいる。
「それだけで生き返った気持ちになる」
「いや、ビールはいいわね」
愛香も飲んでいる、そのうえでの言葉だ。
「ソーセージがあれば幾らでも飲めるわ」
「ビールを飲んでも胸は大きくならないですよ」
その愛香にイースナが言ってきた。
「そして野蛮さも変わらないです」
「何でそこで胸なのよ」
「それはお前の胸が小さいからです」
実にストレートな言葉だった。
「だからです」
「じゃあ蛮族は何よ」
「そのままだから言ったのです」
このことについてはというのだ。
「相変わらず残虐な蛮族です」
「言ってくれるわね」
「まあ気にしないことでありんす」
その愛香にシャルティアがフォローを入れる、見れば彼女もビールを飲んでいる。
「そうしたことは」
「そうなの」
「愛香さんは愛香さんでありんすから」
だからだというのだ。
「気にしないことであります」
「私もそうでありたいと思ってるけれど」
「事実はこれからも言います」
イースナも負けていない。
「本当に蛮族ですから」
「だがその戦い方がいい」
アイオリアの声は優しいものだった。
「だからそのままだ」
「やっていけばいいですか」
「そうだ」
こう言うのだった。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ