第四百六十四話 キールでの邂逅その十四
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「それも完全な善意でなくっす」
「いい人ですか」
「そうっす、いい人っすから」
それでとアレクサンドラに話した。
「損もするっすね」
「注意してもな」
二階堂サキも言ってきた。
「やっぱりな」
「いい人なのがわかるっすね」
「ああ、滅茶苦茶いい人だよ」
サキから見てもだった。
「それがかえって心配な位だよ」
「だから損をしてるっす」
はじめはまた言った。
「そこは注意するっす。アレクサンドラさんの損は自分を傷付けもするっす」
「自分が傷付くことはないだろ」
ディルクはこうも言った。
「それなら怪人共を倒せ」
「怪人達をですか」
「そうしよ、俺がちゃんと采配を執る」
そうして指示を出すというのだ。
「例えば今は犬屋敷の爺さんのところだ」
「そして犬屋敷さんとですね」
「訓練しろ、爺さんは滅茶苦茶強いからな」
それでというのだ。
「相手には丁度いい」
「そうですね、それでは」
「嬢ちゃん達も行きな」
ディルクはジョーゼットと定子にも声をかけた。
「今からな」
「はい、そしてですね」
「そのうえで」
「爺さんの相手をしろ、爺さんもだ」
今度は犬屋敷に声をかけた。
「いいな」
「全力でだね」
「やってくれ、水は飲んだか」
「今ね」
「なら頼む」
こう犬屋敷に言った。
「今からな」
「それではね」
「水があるだけだ」
「全力でいけばいいね」
「そうしてくれ、遠慮するとな」
そうすればというと。
「嬢ちゃん達の訓練にならないからな」
「それでだね」
「ああ、あとだ」
ディルクはさらに言った。
「嬢ちゃん達もだ」
「私達もですね」
「全力で向かうことですね」
「そうだ」
まさにというのだ。
「爺さんは強い、だがあんた達も強いからな」
「だからこそですね」
「全力で向かって」
「訓練をしろ、そしてだ」
そのうえでというのだ。
「やっていけ、いいな」
「わかりました」
「それじゃあ行きます」
二人も頷いてだった、犬屋敷に向かい。
そうして訓練をした、そうしてだった。
戦士達は訓練の後は食べた、この日のメニューはドイツ料理だった。
茹でたソーセージにマッシュポテト、アイスバインにザワークラフトそれにパンとワインにビールがある。
それ等を食べつつ一誠は言った。
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