第一章
[2]次話
荒野で拾われて
カリアナ=バルボンはこの時恋人のミカエラ=モイネロと一緒にドライブをしていた。カリアナは長身で太っている。黒髪で黒い目でやや浅黒い肌だ。ミカエラは黒い波がかった髪の毛で眼鏡の奥に黒い目がある。明るい顔立ちである。
二人は荒野の道を進んでいた、そこで。
「あれっ、あそこに」
「猫がいるわね」
二人は荒野の中に一匹の猫を見た。
「捨てられたのかしら」
「それか親とはぐれたか」
「気になるわね」
「うん、ちょっと見てみよう」
こう話してだった。
二人は車を停めて猫のところに行くと。
猫が子猫だった、キジトラの毛であったがかなりボロボロで痩せていた。疥癬も見られてそうしてだった。
「ニャア〜〜〜・・・・・・」
「随分弱ってるわね」
ミカエラはその猫を見てカリアナに言った。
「それで足下に来たけれど」
「僕達に助けて欲しいんだね」
「お母さんはいないのかしら」
「他の猫も」
「ちょっと探してみましょう」
母親がいれば返すつもりだった、だが。
母親も他の猫もいない、それでだ。
二人は猫がはぐれてここで彷徨っていたと考えそれならとだ。
「保護しよう」
「私達で飼いましょう」
「このままだと死ぬだけだし」
「それじゃあね」
こう話してだった。
二人はその猫を連れて帰り獣医に診せた、すると。
「生後半年ですね」
「子猫ですね」
「ええ、ダニやノミがいて疥癬もありますので」
それでというのだ。
「治療します」
「お願いします、それが終わったら」
カリアナは獣医に言った。
「うちで飼います」
「そうしてくれますか」
「必ず」
こう答えてだった。
猫、雌だった彼女の治療を終えるとだった。
すぐに家に引き取ってフィルダと名付けた。フィルダは家に入ると。
「ニャア〜〜」
「ニャッ!?」
すぐに家に既にいた一歳の白いふさふさとした毛の雄猫レオンに歩み寄って親しみを見せた。だがレオンは。
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