第二章
[8]前話
「子供は何匹か生まれたけれど一匹以外皆里親に出したの」
「そうですか」
「他の子はそちらの子と同じ位の大きさだけれど」
一家と一緒にいて座っているココアバフを見つつ話した。
「それでもね」
「その子はですね」
メイジーはもう一匹の兎を見て言った。
「お父さんと同じ位」
「まだ子供なのに。ジェフっていうけれど」
アネットは彼女に笑って応えた。
「一・一メートルあるの」
「そうですか」
「このままいったらお父さん以上になるわね」
「そこまで大きくなりますか」
「だから犬小屋で飼ってるの」
兎小屋でなくというのだ。
「そこでね」
「そうですか」
「大きいから。それで人参もキャベツもかなり食べるわ」
「うちも子もですよ」
メイジーはアネットも笑顔で応えた。
「もう食欲旺盛で」
「かなり食べるわね」
「人参も。あとマンゴーとかも」
「食べるのね」
「沢山、その食べっぷりも」
「可愛いのよね」
「大きくてそれで愛嬌があって」
そうしてというのだ。
「家族の傍にいつもいたがって」
「うちもよ。大きいけれど」
それでもとだ、アネットも応えた。
「その大きさが尚更ね」
「可愛いですね」
「ええ、本当にね」
「だからこれからも」
「一緒にいたいわ」
兎達を見て話した、その兎達は。
「クンクン」
「クンクン」
「クンクン」
喋らないが愛嬌よくそれぞれの家族の傍にいる。そうして時々彼等を見上げながらご飯も美味しそうに食べた。
一家はアネット達と兎について楽しく話した、そして。
イギリスから帰ってだ、メイジーは家族にココアバフを見ながら話した。
「この子がいてくれるなら」
「もうそれだけでね」
「僕達は幸せだね」
「そうなるわね」
「ええ、大きな兎は可愛いわ」
こう言うのだった。
「それで家族思いでもあるし」
「もうね」
「僕達がココアバフから離れられないね」
「この子から」
「ええ、だからこれからも一緒にいましょう」
その愛すべき大きな兎を見て話した、ココアバフはそんな彼等を見ていた。そして彼等の傍に来て身体を摺り寄せるが一家はその彼を撫でてまた笑顔になった。後日アネットから送られたメールを見てもそうなった。そこにいるダライアスとジェフそして彼等と一緒にいるアネットもとても幸せそうであったから。
巨大兎は可愛い 完
2021・6・19
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