暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
ANSUR7其は天秤の狭間で揺れる最後の王〜Rusylion〜
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が折れたんじゃないか?ってレベルの激痛に思わず俯いて、袖口で鼻血を拭ってると、ザフィーラの苦痛に満ちた叫びと、はやてとシャマルのザフィーラを呼ぶ声が。ハッとして顔を上げれば、ルシルはザフィーラの拳を受けた左手から魔力を吸収してた。シグナムとヴィータ、それにユニゾン中のリインとアギトは気を失ってるのか、魔力の球体に大人しく閉じ込められてる。

「コード・イドゥンは、右手からでないと吸収できなかったはずじゃ・・・!」

「シャマル。それはいつの話だ。ガーデンベルグとの闘いに備え、イドゥンはその完成形にたどり着いた」

――優しき泡沫の揺り籠(アバロレッツァ)――

魔力を吸収し終えたのか、ぐったりしてるザフィーラも同様に魔力球に閉じ込められた。仮面を取ってないからハッキリとは判らないけど、ルシルの視線がシャマルに向いたような気がした。はやても察したみたいで、「これ以上は家族を傷つけさせへん!」って“シュベルトクロイツ”をルシルに向け、“夜天の書”を開いた。

『加減はしないぞ!』

「そうだ、それでいい。私はもう、八神家の一員ではない」

「っ!!」

「我が手に携えしは確かなる幻想」

「複製スキルの詠唱!? はやて!」

『シャマル、離れろ!』

クローンのルシルが使えなかった複製スキルを使えるってことは、今戦ってるのはオリジナルのルシルで間違いない・・・んだろうけど、魔力減少によって体の崩壊が始まってるはず。それなのに、よくわたし達を相手によくここまで戦えてるとしか・・・。

「逃がさないよ、はやて!」

「(っと、そんなこと考えてる場合じゃない!)それはこっちのセリフ!」

――光牙烈閃双刃――

はやての背後から襲い掛かろうとしてたアイリに向け、魔力付加してた“キルシュブリューテ”と鞘を振るって剣状砲撃二連を放った。はやては、ルシルから距離を取り始めてたシャマルに当たらないように注意しながらの10発の炸裂弾「クルージーン!」を、“シュベルトクロイツ”の先端から発射。

「おわっと!」

アイリに上手く回避されたけど、はやてへの襲撃を阻止できたことだけで十分。で、はやての炸裂弾はルシルの至近で一斉爆破されて、ルシルを飲み込んだ。

――尽滅の蹂躙軍(フエルサス・デ・オクパシオン)――

それと同時、迫って来てた8つの竜巻は消失して、「プリムスの幻術!?」が発動。わたし達の周囲にシャマルとルシルとアイリの幻が何十人と出現した。まさかの夢幻王の幻術発動に、わたし達は行動を完全に止めてしまった。

「シャマル!」

――女神の救済(コード・イドゥン)――

「はい! 私はここで――っ! きゃあああああああ!」

「『シャマル!?』」

「やられた!?」


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