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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
ANSUR7其は天秤の狭間で揺れる最後の王〜Rusylion〜
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ずわたし達を見下ろしていて、そんな質問をぶつけてきた。そんなアイリの近くにルシルの姿はなく、創世結界の術者であるわたしでもルシルの位置を確認できない。
「もし、ルシル君とアイリを素通りさせてたら、2人は魔力保有物を手に入れてそのまま、私たちに挨拶ひとつもくれずに去るんやろ?」
「・・・マイスター、どう思う?」
「そうだな。初めの方に言ったが、私は・・・俺は堕ちるところまで堕ちた。もう、君たちと交わせる
心
(
ことば
)
は無い」
(通信でも思念通話でもなく、拡声魔法での肉声。ルシルはまだ、創世結界から逃げてない!)
「確かに、ルシル君は数多くの罪を犯してしもうた。多くの人にたくさん迷惑をかけた。自分の死すら偽装した。私たちをものすごく悲しませた、裏切った。・・・そやけど! それでも私の、ルシル君を想う気持ちは変わらへん! これで最後やって言うんなら、ちゃんと言葉を交わしてお別れしたい!」
「ならば、別れをきちんと済ませると約束すれば、退いてくれるか?」
「それは・・・」
「即答できなかった時点で、この話は終わりだ。・・・挨拶と言うのなら、今まさに行われている戦闘こそが、俺からの、そして私からの別れの挨拶だ」
「ルシル君!」
ルシルが結界内のどこに居るか、改めて注意して探る。でも、なんかの魔法を使ってるのか、なかなか探知できない。魔術だったら即発見できるのに。ルシルはこれも見越して魔術師化を解除したとしか思えない。
「さようなら」
――
女神の救済
(
コード・イドゥン
)
――
拡声された声じゃなくて、すぐ側からルシルの声が聞こえた。声のした方へ振り返ってみれば、「シグナム、ヴィータ!」の背後に立つルシルは2人の肩に腕を回して、ヴィータの薄い胸と、シグナムの豊満な胸に手を置いて、両手から魔力を吸収していた。
「「『『うあああああああああああ!!』』」」
「シグナム、ヴィータ、リイン、アギト!」
「ルシル君、あなた・・・!」
「シグナム達を離せ!!」
――狼王の鋼鎧・剛――
ザフィーラは全身から放出した魔力を鎧のように纏い、宙を蹴ってルシルに突っ込んだ。わたしも黙って見てることはせず、閃駆を使ってルシルの背後に回り、ザフィーラと挟撃してやろうとしたんだけど、「ザックガッセ!」ってアイリが魔法を発動。
「ぎゃん!?」
「シャルちゃん!?」
目の前に透明な魔力壁が展開されてたようで・・・。わたしは閃駆によって高速移動してたから、魔力壁への衝突の衝撃はとんでもなく・・・。ふがぁ、と鼻血を噴きながら仰向けに倒れ込みそうになる。
――
女神の救済
(
コード・イドゥン
)
――
「むごぉぉぉあああああああ!」
「「ザフィーラ!」」
鼻の骨
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