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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
ANSUR7其は天秤の狭間で揺れる最後の王〜Rusylion〜
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で助力を!」

「あ、うん!」

――シュヴァーベン・マギークライス――

騎士甲冑は維持できてるけど、それ以外の魔力行使は出来ないみたいだから、トリシュの直下に魔法陣の足場を展開して、あの子を着地させた。ホッと一息ついてるトリシュから、濛々と立ち上る煙を起こしてる眼下、闘技場に目を移す。

『はやて、アインス。各個撃破されたくないから、追撃を用意しながらわたしに付いて来て』

最大警戒しながら高度を下げ、地上から10mほどまで降りる。ルシルを視認するために、風圧の壁を放つ「風牙烈風刃!」で煙を吹き飛ばす。地表に出来た巨大なクレーターの底、ルシルがよろよろと立ち上がろうとしてた。神父服もボロボロで、仮面も完全に砕けてる。俯いてることで前髪が垂れて表情は見えないけど、ダメージが深刻なのはなんとなく判る。

『さて。バインドで捕らえるか、追撃で撃墜するか、だね』

『シャルちゃん。もうええんやない? これ以上は、ルシル君の体が心配や。クローンやないやろうし、寿命問題を抱えてるはずや』

『それはまぁ・・・そうだろうけど。・・・じゃあ、バインドで――』

「――の御名の下、其に刃突き立てし者へ輝ける聖裁を与えよ・・・」

ルシルが「詠唱!」してるのが聞こえて、わたしは「もう止まって!」って叫びながら、クレーターを駆け降りる。

『シャル! 高速射撃を撃ち込む! 注意してくれ!』

『了解!』

――ブルーティガー・ドルヒ――

わたしに先行して放たれた血色の短剣型射撃魔法。その数20発がルシルに殺到する。

――暴力防ぎし汝の鉄壁(コード・ピュルキエル)――

だけど、ルシルの頭上に展開されたシールドが全弾を防御。その中でも「哀れな者らは泣き叫ぶだろう。しかし許しは乞わぬだろう」って詠唱を続けるから、直接攻撃で無理やり止めるしかないと判断。

「(この詠唱は、全方位無差別多弾集束砲撃バルドル・・・!)撃たせない! 光牙双月刃!」

――盾神の暴虐(コード・ビヴリンディ)――

“キルシュブリューテ”と鞘に魔力付加しての斬撃と打撃の二連撃を打ち込もうとしたら、ルシルの足元から伸びてきた砂や岩石が両腕、両足、胸部や背中に巻き付いてく。そしてソレらは魔力付加されたゴツイ岩石の籠手、脚甲、胴鎧へと変わる。さらに、背中には浮遊する岩石の腕が6本と造られて、手の甲には円い岩の盾が装備された。

「堅い・・・!」

ルシルを護るように展開される浮遊する岩腕が盾となって、わたしの攻撃を的確に防いでくる。

「自らの罪と過ちを認めることを赦さず恥とするゆえに。汝よ。迷うことなかれ、憐れむことなかれ、悔やむことなかれ」

『ビーネン・シュティッヒ!』

『シャルちゃん! 離れて!』

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