episode17『来年の事を言えば鬼が笑う』
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……ぼくは、本当に、恵まれてるなぁ」
「恵まれてたら、こんな事になってないんじゃない?」
「あはは、確かに」
シンがぽつりと漏らした言葉にヒナミが茶々を入れると、ヨシカが面白そうに笑う。その笑みに釣られてヒナミが笑って、連鎖するみたいに笑い声が重なった。
二人に置いてけぼりにされてポカンとしているシンだけが、ただ不思議そうに、二人の事を眺め続けていた。
でも、やがて二人が。
苦痛と、涙の思い出と共にあった彼女たちが、そうして笑っているのが、なんだか嬉しくなって。こんな未来が、これからも続いていくのだという事が、嬉しくって。
――そうして彼もまた、嬉しそうに、笑った。
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