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魔術QBしろう☆マギカ〜異界の極東でなんでさを叫んだつるぎ〜
第1話 約束は果たすとしよう
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。
<その辺りは、色々複雑な事情があるんです>
その言葉には、かなりの重みを感じた。軽々しく話せることではないということか、それとも先程言った様に自分のことを詳しく話せない事情があるためか。
<……その、私の方の質問にも答えてもらっていいですか?>
「む、それは構わないが」
そう答えた後で、疑問に思ったことを続ける。
「願いがあるといわれても、そもそもそれがなんなのか知らなければ答えられないんだが?」
<あっ>
今気付いたとばかりの声に、エミヤは溜息をついた。抑止力という割には、威厳も貫録もまるでない。何よりも、やたらと人間臭い。新人だからといえばそれまでだが、どうにも調子が狂う。
<じゃあ、言いますね>
「とりあえず、聞くだけは聞こう。言ってみたまえ」
では、と、マギカの抑止力は願いを口にした。
<助けてほしい人たちがいるんです>
「何?」
意外な言葉に、思わず聞き返す。
「抑止力ともあろう者が、特定の人間の救済に手を出すのかね?」
<特定といえば、確かに特定なんですけど……その人たちを助けることで色んな時代の色んな人たちを救えるかもしれないんです>
「くっ、それはまた壮大だな」
苦笑が漏れる。抑止力が絡むだけに、それなりにスケールの大きい話の様だ。鵜呑みにできる話ではないが、無視もできない。
<信じられないかもしれませんけど、本当のことなんです>
「……ふむ」
声の調子に、少し力が入れられた。その声音に、何かが引っ掛かっる。
「その人物たちに、何か思い入れでもあるのかね?」
<っ……>
息を呑むような気配が伝わる。抑止力に呼吸という概念があることにも驚きだが、そもそもここまで感情表現豊かな抑止力というのもどうなのだろう。
<……はい>
益体のないことを考えていると、肯定の答えが返された。それについて、ふと考えてみる。
「それで、そもそも何故私に頼むのかね?」
そこがよくわからない。ガイアやアラヤに比肩し得る、少なくとも抑止力を名乗れる存在である以上、手駒くらいはあるだろう。何故別種の抑止力、霊長の守護者である自分に助力を乞うのだろうか。
<その、ですね……>
何処かばつの悪そうな声で、マギカの抑止力は答える。
<私、部下みたいな人がいないんです>
「……は?」
思わず、間の抜けた声が出た。耳を疑い、次の言葉を待つ。
<えーと、私、さっきも言いましたけどガイアさんやアラヤさんに比べるとずっと新人で、精霊種とか守護者とか、そういう直接的に行動してくれるタイプの部下の人がいないんです。役目がある時は、自分でやりに行ってますから>
その告白には、開いた口が塞がらなかった。つまり、マギカの抑止力というカウンターガーディアンは、この声の主以外に存在しないら
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