合格??
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「ハルマ?? いつから……」
ハルマが現れた事に驚く2人。特にカナは悔し気な表情を浮かべている。レツに集中するあまり白眼による探索をしておらず、ハルマの接近に気付かなかったようだ。自身の未熟さに腹が立つが、ここで2人を倒せば試験の合格は決まったも同然だと思い直し、戦いに意識を集中させる。
「お前達のおかげで楽に済みそうだ」
「(何だ……?? この禍々しいチャクラは??)」
ハルマが戦闘態勢に入り、チャクラを練り上げるのをカナの白眼はしっかりと捉えていた。それから分かるだけでも自身の3倍以上のチャクラ。それだけでなく、その奥底からは禍々しく強大なチャクラが見え、まるで生き物のように意思を感じる。
“悲しみ” “恨み” “怒り” “憎しみ”
負の感情が強大な力を持ったかのような禍々しさと攻撃性がそれからは見て取れ、恐怖と嫌悪感がカナの胸中を占める。
「もう勝ったみてぇな言い方しやがって……!」
「今の状態ではオレには勝てない。決してな」
カナはその言葉を否定する事など出来なかった。目の前にいるのは落ちこぼれなどではない。人間の力が及ばない化け物のような力を持っている。しかし、カナもここで終わるつもりはない。
「オレには自分の名を世界中に轟かすって夢があるんだ。ここで終わってたまるか……??」
「お前に負ける気はない……??」
「そう来ると思ったよ」
ハルマとレツ。2人の拳が互いの頬にめり込む。撃ち合いを避ける為、2人は後ろに跳躍し、体勢を整える。まだ様子見の段階とはいえ、レツは意外にもまだ体力は残っているようだ。ここはまず、相手の力を削ぎ落とす必要がある。
「お前とこうやって戦うのは初めてだったよな!ハルマ??」
「忍者学校で何回も組手の相手をさせられていただろ」
「マジでやってるお前とって事だよっ??」
レツが寅の印を結び、口から炎を吐く。それを上に跳躍して躱すハルマだったが、レツはその動きを読んでいたのだろう。既にハルマの真上に移動していた。
「オラァ??」
レツが火を纏った拳を振り下ろす。腕をクロスし、防いだハルマだが、地面に叩きつけられ砂埃が舞う。しかし、砂埃が止むと無傷のハルマがそこにはいた。
「あの日、お前に出くわしてなかったらこうはならなかったのによ」
2人が関わるようになったのは3年前。自身の命を狙ってきた刺客を倒したハルマはその場面をレツに見られてしまった事がきっかけだ。
「だろうな。あの時までのお前はオレとは違って……周りに人がいた」
しかし、それよりも前からハルマはレツの事をよく見ていた。自身と違い、友達に囲まれていた彼を羨ましく思った事もある。それを奪ったのもまた自分だと
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