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レーヴァティン
第二百七話 冬の進軍その十三

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「だからですね」
「酒にも気をつけ」
「色にもですね」
「気をつけてですね」
「飲んで遊べ」
 そうしろというのだ。
「いいな」
「戦の為に」
「まさにその為に」
「そうしていくことですね」
「戦が出来なくなったらな」
 痛風や梅毒ではというのだ。
「洒落にならないだろ」
「はい、確かに」
「戦で傷付き死ぬならともかく」
「病で倒れるなぞです」
「お話にもなりません」
「あと水もな」
 本来飲むものであるこれの話もした。
「生では飲むな」
「沸騰させてですね」
「そのうえで飲む」
「茶やコーヒーにしてもいい」
「兎角生水はですね」
「危ないからな」 
 雑菌が多いからだというのだ。
「これも腹壊したりするだろ」
「はい、水だと思っていても」
「その水の中に何かとあり」
「そうなってもしまいます」
「だからな」
 それ故にというのだ。
「水にもだよ」
「気をつけて」
「そうして進軍していきますね」
「敵と戦うことも大事ですが」
「まずはそこからですね」
「ああ、敵と同じだけな」 
 それだけ気を使ってというのだ。
「病や口にするものにな」
「気を付けて進軍し」
「そしてですね」
「騎士団を攻めていきますね」
「ああ、そうしていくな」
 こう言って実際にだった。
 久志はそうしたことも徹底させてそのうえで進軍していった、ミュンヘンを手に入れてもまだこれからだった。


第二百七話   完


               2021・4・23
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