第九話 加速する臨場
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や、危険物の生成技術などを自然に学び、自然と戯れ、自然を操るといった存在でした。当時の作業員達はそんな彼を神童と呼んでいました。それだけでなく彼には、そのときすでに、とんでもない経歴を持っていたのです!
なんと、有明沿岸の測量の旅を、伊能良蔵と共にしていたのです!彼は、物心が生まれる三歳時からの約4年の旅で、高度な測量技術だけでなく、そらを通じて同時に極めて高度な和算を身につけてしまったのです!」
「伝説の測量師、伊能良蔵と共にした男!全くとんでもないガキだハハハハハ」
「しかし、この少年は、伊能良蔵の死後、親戚に引き取られましたが、家出しました。ある計画があったのです。また優れた洞察力を持った彼だからこそ、当然この一連の事件の真相を知っていたに違いありません・・」
「・・・・・」
「皆さん・・「銀竜組爆破事件」をご存じですか・・・」
「確か・・あれは・・当時の銀竜組敷地の大部分を燃焼させ、当時の組長を含め多数の死者が出たという・・幻の大爆破事件!」
「そうです・・しかし被害者側の銀竜組は、捜索を拒否した・・それには何かの理由があったのでしょう・・」
「嘘だろ!七歳のガキが一体どうやって!」
「まあ・・聞いて下さい・・
彼は、夜中に敷地内に侵入、麻薬輸送用大型トラックの燃料タンクの蓋を開け、ホースを使い、ガソリンを逆流させました、すべての約30台トラックです。それだけでなく、給油スタンドのガソリンをまき散らかし、組の事務所周辺、乗用車、に振りかけました。
さらに、廃坑された三池炭鉱から、ダイナマイトを拾い集めそれらを解体し、薬局から購入した活性炭を混合し強力な爆弾を製造!それを建物に仕掛けた。夜遅く帰って来た佐々木により発見されましたが、その時はもう手遅れでした。慌てている佐々木の目前で、マッチに火をつけ、迷わず地面に落したのです!
敷地内は、一瞬にして爆発と共に炎上し、凄まじい炎が上がった。大勢の住人がその炎を目撃しています。そこにいた佐々木は奇跡的にも重傷ですみましたが、当時の組長を含め多数の組員が死亡しました。佐々木は今でもこの少年に対し、恐怖に怯えているのです・・」
「何て恐ろしいガキなんだ・・大量殺人鬼だ!・・」
「はい、しかし・・・この事件も・・
今となっては時効なんですよね・・」
「・・・・・」
そして表が出た。
「俺の思った通りだ!やはり北だ!ハハハハ」
行こう!今この車は片道の燃料しか積んでいない!
この車が、止まるまで北上するぞ!この寂れた大牟田にはもう戻れないぜ!
それでも俺に着いてくるか・・」
「もちろんだわ!あなたについて行くわ・・どこまでも・・・」
幸代は賢治の手を握り締めた。
2人は、車に乗り有明沿岸道路三池港インタ―に乗った。
「この少年は、橋げた事故で伊能良蔵の孫
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