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幻の旋律
第九話 加速する臨場
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の子の写真見せてくれない・・・今すぐよ!」
どうも美香の顔色は普通ではなかった。

木村警部は、稲又警部補と共に、佐々木の刑務所に来た。面会はこの日は初対面である。
佐々木の顔は何かの火傷跡なのか黒く薄気味悪い悪党顔で正面に座っていた。
いきなり、木村警部は、佐々木に拳銃を取り出し突き着けた。
「おい!止めてくれ・・・」
「今俺は、お前をこれで殺してもいいんだぜ・・・俺わな・・」
「何だよ・・一体何だ!」
「俺はな・・木村秀長の息子だぜ!」
「ええ!あの捜査官の!・・」
「ああ・・やっぱり親父を知ってるでないか・・その件は時効だがそれはあくまでもこの日本が決めた法律だぜ!この俺が法律なんだよ!」
木村警部は本気だった。
「警部!落ちついて下さい!今日はその件ではないでしょ・・」
「そうだな・・・・・」
警部はしばらくして落ちつき冷静に言った。写真台長をめくった。
「おい・・お前は、このサングラスの男、知ってるよな・・」
「ああ・・・話すよ・・・」
「この男は、金竜組の相当腕利きの幹部でこの街では、有名人だ・・
この闇の世界でこの男を知らない者はいない・・」
「おい・・なぜ、そんなに有名なんだよ?」
「将棋の経験しかないこの男がプロのチェスプレイヤーに勝利したんだよ・・」
「それは、凄すぎる!名前は・・」
「知らないが・・麻薬輸送ルートの件で、平賀組長とこのサングラスの男を殺すように滝沢に命令した!この男が麻薬ルートを暴いたに違いない!しかし、この男を取り逃がしたがね・・」
「そうか・・・」
このとき佐々木はある写真に目が止まった。
「おい!この写真を何処で手に入れた!」
三人の男達の写真である。
「ああ・・これか・・組長死体のポケットに入っていたよ・・」
これが、伊能良蔵、平賀組長、そしてこのガキは・・」
「どうした、佐々木・・」
「いやなんでもない・・」
佐々木は動揺していた。
「あ・・そう言えば・・お前もこのガキを知ってよな・・」
「知らねえよ・・」
佐々木は震えていた。
「いや、そんなはずないぜ・・・このガキと、お前が殺そうとしたこのサングラスの男は同一人物なのにか・・」
「なに!」
佐々木は突然暴れ出しうめき声を上げた。
「熱いぜ!・・・誰か水を持って来い!」
取調室の机、椅子をひっくり返し、暴れまわっていた。
「おい、佐々木!どうしたんだよ!」
「この顔の傷が何だか分かるか!この古傷が痛むんだよ!このガキに焼かれ傷がな!
こいつは俺を殺しに来る!助けてくれ!」

賢治は、いつものお願いをした。
「今日も帰りのHR頼む・・」
「ごめん!今日は用事があるの・・」
何だか、幸代は元気がないようである。
「そうか・・悪かったな!」
幸代は、この日昼間から早退
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