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非日常なスクールライフ〜ようこそ魔術部へ〜
第106話『師匠』
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みに、1回戦は8試合行なわれるため、午前と午後に4試合ずつ行なわれることになっている。そのため、午前で試合が終わった【日城中魔術部】と【花鳥風月】は、午後は観戦しようが特訓しようがフリーなのだった。


「おまたせ」

「いえ、俺も今来たところです」

「そう。なら、早速本題に入るんだけど……何を教えて欲しいの?」


後からやって来た風香が、そこで晴登を見つめる。そうだ、そういえば目的があるのだった。彼女もそれを見抜いているのだろう。


「実は──空を飛びたいんです」

「……」


それを聞いた瞬間の、呆気に取られた風香の表情は実に見物だった。しかし、ふざけているように聞こえるかもしれないが、こちらは至って真剣である。最初からそれが目的だったのだから。

その真面目な晴登の眼差しを見て、冗談ではないのだとわかった風香は考え込む。そして一言、


「……ごめんなさい、私じゃ力になれないみたい」

「えぇっ!?」


まさかの戦力外報告に、思わず声を上げてしまった。風香ほどの実力があれば、空を飛ぶくらい訳ないと思ったのだが。


「ちなみに三浦君、君の能力(アビリティ)のレベルは?」

「えっと……確か3ですけど」

「……言いにくいんだけど、実は風属性で空を自由に飛び回るには、能力(アビリティ)レベル4以上はないと難しいの」

「そうなんですか?!」

「空を飛ぶってなると、自重を浮かせるほどの風量を継続的に生み出す必要があるじゃない? その条件だけでも、並の能力(アビリティ)じゃ満たせないの」

「なるほど……」


風香の言うことには納得できる。事実、晴登にできるのはあくまで瞬間的な"噴射(ジェット)"のみ。たとえ全力を出しても、高い崖から落ちて着地するのがやっとだ。


「じゃあ、猿飛さんの能力(アビリティ)のレベルって……?」

「私は2。空を飛ぶなんて夢のまた夢よ」

「2……!? あんな凄い技使えるのにですか?!」

「訓練次第で、レベルなんて多少は誤魔化せるよ。君のチームの部長なんか良い例じゃないの?」

「確かに……」


言われてみれば、終夜はレベル3の能力(アビリティ)であるにもかかわらず、とんでもない威力を誇っている。それを鑑みれば、風香の能力(アビリティ)がレベル2だと言われても変ではない。


「それにしても、君こそ能力(アビリティ)のレベルが3だったとは驚いたよ。てっきり4くらいだと思っていたのに」

「そうですか? 別に何も凄くないと思いますけど……」


続く風香の言葉に、晴登は首を傾げる。風香と比べても大した威力もないし、レベル4どころか、レベル2と間違われてもおかしくないく
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