第四百六十四話 キールでの邂逅その九
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「牛丼にもないからな」
「そうみたいだな」
「美味いし身体にいいけれどな」
枝豆はそうだが、というのだ。
「違うからな」
「彼は料理が下手なんだ」
「それも尋常じゃない位ある」
アメリカと中国が事情を言ってきた。
「それである」
「そうしたこともしてしまうんだぞ」
「本当に何処をどうやっても上手にならねえな」
フランスも言うことだった。
「センスが全くないのがわかるぜ」
「どの世界でもイギリスにあたる国は料理が酷いな」
ターニャも指摘した。
「我が帝国の陸軍も言えたものではないが」
「それは否定しない」
ゼートゥーアも言ってきた。
「陸軍は何処でもそうだな」
「ではおうどんは」
「君達の世界ではじめて食べた」
ゼートゥーアは友奈にすぐに答えた。
「実に美味いと思う」
「そうなんですか」
「スパゲティは知っているが」
この食べものはというのだ。
「だがやはりな」
「イタリアのものと比べるとですか」
「どうもだ」
その味がというのだ。
「落ちる」
「そうなんですね」
「そういえばイギリスの皆さんのカレーですが」
今度は源ももが話した。
「日本のものと違いますね」
「日本のカレーの方が種類が多いな」
カトリーナはももの言葉に頷いた。
「そういえば」
「それもかなりね」
「カレーはカレーですわよ」
イギリス人のセシリアの返事だ。
「ビーフカレーがありますわ」
「あの、他のカレーは」
「日本のものが多過ぎるのでは」
セシリアはももに真顔で答えた。
「そうでは」
「そうですか」
「はい、別に」
「そういえば僕達の世界でもイギリスは食べものはどうもです」
一輝の言葉である。
「聞きません」
「そういえば私達イギリスに行っても」
「実は、だったよね」
ネロはシャーロックの言葉に頷いた。
「同じものを日本で食べたら」
「日本の方が美味しかったです」
「フィッシュアンドチップスとかね」
「他のお料理もでしたね」
「俺達の世界でもそうだな」
ディルクはいつもの面白くなさそうな顔でレティシアやアーネストを見て言った。
「この簾中のところが言うならイギリスだが」
「気にしないで下さい」
「そうした文化なんだよ」
レティシアもアーネストもこう返した。
「そういうことでね」
「何でしたら召し上がられなくても」
「誰が食うか」
ディルクも負けていなかった、喧嘩を売ってさらに返した。
「こっちの飯の方がずっと美味いのにな」
「あの、それでなのですが」
そのディルクにフローラが尋ねた。
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