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幻の旋律
第四話 伝説の測量師
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・・
簡単に納得してしまった・・・
そのお前と今こうして飲んでいる・・
全く、光栄だよ・・・・・」
組長はグラスを上げほほ笑んだ。
「乾杯しようぜ・・」
「俺の正体とは!・・・」
賢治は興奮した。
そのとき、電話は鳴った。
「約束は明日だろ!・・・すぐそこなのか!分かった!待っていろ!・・・」
組長は興奮し電話を切った。
「大丈夫ですか?」
「残念だ・・・もう時間だ・・」
組長は寂しく言った。しかし次の瞬間顔が変わった。
「おい!俺がお前に作ってやった名刺を今すぐ出せ!もうこの瞬間から俺はお前の他人だ!いいな!ここを絶対に離れるな!いいな!」
賢治は、組長の言ってる意味が分からなかったが気迫に押され。
「はい・・・・」
やがて組長は立ち上がり、扉に向かって歩き出した。扉の前で振り返り言った。
「なあ、賢治・・今日はお前のおごりだぞ!
最後に言っておこう・・
その答えは・・
有明海の風の中だ・・・」
そう言い残し、ほほ笑んで、扉を開け出て行った。

「バキューン、・・・ドドドドドドド・・」
ものすごい銃撃戦が扉の向こうで始まった。
その扉は弾丸で穴だらけとなった。

銀竜組の幹部全員が、麻薬の件で逮捕され組は解散したはずだったが、有一の幹部である滝沢が勢力を握っていた。残組員が金竜組と対立し、争い事が絶えなかった。組長のいない金竜組は内部争いも絶えずにいたため、滝沢率いる銀竜組の攻撃に合い、全滅寸前だった。すなわち下剋上の雰囲気がたっており、射殺事件が連日のように発生した。しかし、そんな滝沢馬琴も、やがて逮捕され凶悪犯として鳥栖市にある麓凶悪犯刑務所に送られた。それによって、騒ぎは一時的には収まったようである。その事実からも、いかにこの滝沢馬琴の暗黒社会での影響力の強さが伺えるであろう。

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