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Fate/WizarDragonknight
ネガーエンド始動
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ふさがる。
 だが、即座に剣を振り抜いたブラジラは、三人を一刀のもとに切り伏せる。地面を転がった三人には目もくれず、ブラジラは響へその剣を振り上げた。

「響ちゃん!」
「響!」
「ランサー!」

 ハルト、コウスケ、リゲルにも、すでに戦う余力はない。響を守ろうとするが、ブラジラの方が速い。
 そして。

「がはッ……!」

 ブラジラの手から、剣が零れ落ちる。
 その胸から、他の剣が貫かれていた。

「な……に……ッ!?」

 響も、そして誰よりもブラジラも。その目を疑った。
 そして、その声が、ブラジラの背後より聞こえてきた。

「ムーの誇りを汚す者は……誰であろうと、消す!」

 漆黒のボディの、ムー大陸最後の一人。ブライ。
 彼が、背後よりブラジラの胸を貫いていたのだった。

「貴様……ッ!」
「先ほどの礼だ。そしてこれは、ラ・ムーを汚した償いだ!」

 ブライは剣を引き抜く。そして、ブラジラが彼へ振り向いた時には、すでに彼はそのブライソードを振り上げていた。

「おの……______」

 ブラジラの最期の叫びさえも掻き消す、ブライソードの唸り声。
 地面からの紫の衝撃波とともに、ブラジラの体は真ん中から切り裂かれた。

「あ……ッがッ!」

 全身から火花を散らしながら、ブラジラは倒れる。

「死に損ないが」

 その姿を見下ろしながら、ブライは吐き捨てる。
 そんな彼を見ながら、響の隣の未来は言葉を紡いだ。

「貴方……無事だったの……?」
「……フン」

 ブライは未来を一瞬だけ見て、興味を失ったようにブラジラを見下ろした。

「急所を突いた。貴様はもう、ネガーエンドとやらを完遂することもできない」
「埃くさいムーの生き残り風情が……ッ! この私の計画を邪魔するというのか……ッ!」
「ムーの力を弄んだ代償だ……精々地獄で後悔していろ」
「おのれ……ならば……ッ!」

 ブラジラは、おぼつかない足取りでラ・ムーがいた祭壇へ移動する。
 そのまま、もはや飛ぶことのできない翼を広げ、ブラジラは叫んだ。

「救星はならずとも、破壊だけは必ず果たす! 地球はムー大陸共々滅ぶがいい!」

 両手を大きく伸ばしながらの宣言とともに、ブラジラの体は爆発を引き起こした。
 その大きな爆発は、ムー大陸の頂上である祭壇でも、とりわけ大きなものであった。

「……ふん」

 ブラジラの最期を看取ったものの中で、最初に言葉を口にしたのはブライだった。彼はソロへ変身解除し、背を向ける。

「ま、待って!」

 祭壇から立ち去ろうとするソロへ、響は呼びかける。足を止めた彼へかける言葉を考えて、響は口を動かした。

「あ……ありがとう…
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