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3日後、富美子ちゃんから、合格の連絡があった。
「先生 受かったよ お母さんたちも、とても喜んでいるよ。ちゃんと先生にお礼言いなさいって。
ありがとうございます」
「そうか 良かったね 大丈夫だろうと思ってたけど、やっぱり、心配だったから 富美子ちゃんもよく頑張って、えらいぞ」
「先生 約束だよ ご褒美」
「うん そうだね 何が良いの?」
「ご褒美に 水族館に連れてって欲しいの 遠足でしか、行ったことないから」
「えっ 水族館か お母さんに聞いてみないとな 今度、行った時に聞いておくよ」
お母さんは「うちはお店があるから、なかなか遊びに連れて行けなくて・・先生、お願いできたら・・ご迷惑じゃぁなかったら、この子も、どうしても先生と行きたいって、駄々こねて」と、言ってたから、今度の日曜に行くことになった。幸一郎君も一緒に行こうと、誘ったが、面白くないからって、断られたので、結局、富美子ちやんと二人きりになつた。絢には、ややこしいので、内緒だ。
当日の朝、僕はむこうの家まで、迎えに行くことにした。富美子ちゃんは、もう、何時でも出れるように準備して、待っていた。
「先生、お休みのところすみません、こいつったら、昨日からはしゃいでしまって お弁当作って、ここに入れときましたから よろしくお願いします」
と言って、富美子ちゃんのリュックを軽く叩いた。富美子ちゃんは、長めの髪の毛を両方におさげにしていて、野球帽をかぶっていた。ジーンの短パンにハイソックスだったけど、足が小学生の割には、長くて、おそらく、背が高くなっていくのだろう。
駅前まで、路面電車で行って、バスに乗り継いだ。
「重いだろう 先生持つよ」
「大丈夫 お弁当とタオルぐらいしか入ってないから」
と、言ってたけど、僕がリュックを上げてみると、結構重かった。水筒なんかも入っていたから、僕は、水筒だけ、抜いて、移した。
水族館に着くと、ちょうどイルカショーが始まるところで、会場に行くと、もう沢山の人が居て、僕たちは、上の方にしか座れなかった。それでも、富美子ちゃんは、手を叩いて、「すごい」とか言って、感動していた。
その後、ペンギンとかカワウソなんかを見てまわったけど、その度に「かわいい」とか言って、彼女は、無邪気にはしゃいでいた。園内は、あんまり、ゆっくりお弁当を食べるところが無くて、ショーの観覧席に座って、お弁当をひろげた。
「先生の彼女って、どんな人 きれい?」と、いきなりだった。
「うーん きれいかどうかわからないけど、かわいいよ 僕には」
「そう 私もかわいいかな?」
「富美子ちゃんもかわいいよ 明るいしね 男の子にも人気あるんじゃぁないの?」
「そんなことわ
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