第二話 闇の世界へ
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兄ちゃんまたな・・」
「よし、手段はこれしかない!」
賢治はあわてて立ち上がり近寄った。
「今日は他人の私に、あのよう御馳走をして頂いて有難うごさいました。大変おいしく頂きました!おかげ様で、大変いいアイデアが閃きました!」
賢治はありったけの笑顔を振りまいた。
「そうか、よかった。俺達は先に帰るよ・・まだ一人でやるのかい?
ところで、お前さんは一体何者だ・・」
組長は、興味深く聞いた。
「私は、高校で数学の教員をやっています・・」
「ほう・・面白い奴だなハハハ、見えないよ・・兄ちゃんは度胸が据わってるからな・・・・」
「まあ、俺は、こういう者だ・・」
賢治は名刺を渡された・・金竜会会長、平賀源内。また、もう一つの経歴があった・・
「お・・・なんですか?有明工業社長!」
「有明工業といったら、あの池田土木工業を傘下にもつ巨大会社・・」
「お・・・詳しいでないか・・ハハハハハ」
池田土木興業とは、時空高校の耐震工事を扱っている業者である。松本家の同時に作業している・・
「ところでなぜ、ヤクザの組長さんが、土木会社を経営できるのですか・・」
「おお!兄ちゃん何故ならば、俺は、土木施工管理技士の資格を持っているからだ!」
組長は得意げに言った。
「え!あの難解な資格を・・ということは学位を持ってるのですか・・」
「ああ、もちろんだハハハハ俺は、そこらのヤクザとは頭の出来が違うのだハハハハ」
賢治は、組長に興味を持ってしまった。
「やはり、作業現場でも「ベルヌーイの定理」を使うのですか・・」
「お前、何故その名を知っている!お前は純粋数学が専門なんだろ?・・」
「はい確かに・・私は数学だけでなく大学院時代に自然科学全般に興味を持ちました・・」
「・・・・」
「もちろん土木工学専門書も読破しています。私は、河川工学、構造力学、水理学、など理論しか知りませんが作業現場での利用に大変興味があるのです。数学は科学の言葉ですから・・」
「何!読破だと!そんな簡単に土木工学を語るとは!」
「おい!そんなお前は何故、数学教師をしているのか・・」
「私は、大学院で最先端の研究をしていました。しかしいくら論文を書いても認められない・・私の研究分野は確かに流行に反してたみたいです・・・やがて、学術の世界から追放され・・安定を求めて今の学校にいます・・・」
「お前はなんて不幸な奴だ・・・今の人生は退屈だろな、きっと・・・」
「今、我有明工業株式会社は有明沿岸道路を建設中だ!しかし、巨大鉄橋を架けようと計画中なんだが・・なかなか、進行しないもう20年近くなる・・・」
「有明沿岸道路、第七工事現場・・巨大鉄橋計画・・・・」
そう呟き、何故か賢治の顔色が変わった。俯き何かを考え込んでいるようである。
「おい!第
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