命は重い
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の言葉にどんな反応をすればいいのかいまいちわかっていない様子。
「あいつらがこの世界ではそれなりの実力者なんだろうけど、俺たちから見ればやはり劣る。正直戦いたい気持ちはあるが・・・」
深いタメ息をついた彼は空を見上げる。彼が何を考えているのか察した二人も、肩をすくめる。
「確かに・・・色々と面倒がありそうですね」
「アンクセラム様なら意外と見逃してくれそうな気もしますけど・・・」
これからどうするべきかを考える三人。頭を悩ませていると、赤髪の少年が静かに立ち上がった。
「とりあえず、後を付いていくか」
「調査の邪魔をしますか?」
「いや、それはいい」
少女からの申し出を断る少年。彼のその表情は、わずかにだが笑っているようだった。
「この世界の人間はどの程度の知力があって、どのくらいの閃きができるのか、見てみたいと思わないか?」
「相変わらず性格が悪い・・・」
相手には聞こえないようにと小声で呟くオレンジ髪の少年。バーンは聞こえているのかいないのかわからないが、これといった反応は見せずに歩き始める。
「お前らはどうする?自由行動で構わないぜ?」
「もちろん、付いていきます」
「何かあるといけないですからね」
続いて二人も立ち上がり彼の後ろへと付く。
「なんだ?俺が負けるかもって思ってるのか?」
「まさか・・・その逆ですよ」
オレンジ髪の少年の言葉に笑いながら嫌みのように返すバーン。しかし、少年は首を振ってタメ息混じりに答える。
「あなたが彼らを殺してしまわないかが心配なだけです」
少年の言葉に同調するように頷く少女。それを聞いたバーンは満足そうな笑みを浮かべ、前を行く魔導士たちを尾行し始めた。
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