命は重い
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「これだけの異常気象にも関わらず通常通りに食物が育っている・・・そんなことがありえると思うか?」
「まぁ・・・普通はないよね」
ルーシィさんの言葉に同調する。そんなことはどう考えたってありえない。となると自然と導き出される答えは・・・
「これを人為的にやってる者がいるんだろう」
自然に起きたことではない。そう思うのが普通ではあるんだけど・・・
「そんなことって可能なんですか?」
これが周辺地域だけならなんとかできるかもしれないけど、国全体・・・それもかなりの長期間に及んでいると思うとどうも信じられない。それはウェンディやグレイさんたちも同じようで、いまいちピンと来ていない表情を浮かべている。
「私たちの知る限りでは無理だろう。だが、もしかしたら何かしらの力を持っているのかもしれない」
「魔力を増幅させたりとかか?」
「それもあるけど、組織的に魔法を使えたりしたら・・・」
エルザさん、ナツさん、ルーシィさんがそう言う。一人では無理でも複数人数でなら・・・そう考えると、敵はかなり大きな組織なのかもしれない。
「それを調べるための調査か」
「そうだ。人為的なものなら、何かしら痕跡が残っているかもしれない」
組織が大きければ大きいほど、下までの教育は行き届き辛い。それは以前あった国王暗殺の時にわかったことだけど、エルザさんクラスになるとその辺も頭に入ってるんだな。
「もしよろしければご案内しますよ」
「よろしく頼む」
住民の方の申し出をありがたく受け入れ、外へと繰り出す。
「!!」
外へ出たと同時に感じた視線。すぐにそちらに目をくれるが、何もいない。
「どうしたの?シリル」
「いや・・・」
誰かに見られていた気がしたけど、気のせいだったのかな?そんなことを思いながら、先を行く皆さんを追いかけた。
第三者side
「へぇ、あれが噂の・・・」
赤髪の少年は住民にどこかへ案内されて行く人物たちを見送りながら何を思い出していた。
「アンクセラム様のとこの配下とその世界の住民の子か」
「ずいぶんと可愛らしい子ですね」
少年と共に木の上に身を潜めている二人もシリルを見つめながらそんなことを呟いた。
「他の者たちもなかなかの力を持っているようですね」
「どうしますか?バーン様」
彼らの会話を聞いていたため、これからのことを考えようとする二人。しかし、もっとも肝心なこの男は、呑気に大あくびをしていた。
「バーン様?」
「いいんじゃね?好きにやらせておけば」
予想外の反応に困惑の表情を浮かべる二人。てっきりすぐにでも相手をするのかと思っていただけに、やる気の無さそうな彼
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