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レーヴァティン
第二百七話 冬の進軍その五

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「足掛かりにするぞ」
「わかりました」
「ミュンヘンは堅固だけれどな」
 その守りの話もした。
「けれどな」
「それでもですね」
「こっちは攻城兵器にな」
「大砲も多くあります」
「城攻めは得意だ」
 これは帝国軍自体がだ、多くの攻城兵器と大砲特に大砲の力でこれまで多くの城を攻め落としてきたから言えることだ。
「だったらな」
「ミュンヘンもですね」
「そうするな、ただ城壁は壊してもな」
「街はですね」
「それはそのままだ」
 それはというのだ。
「出来るだけな」
「そうですね、それはですね」
「いつも通りですね」
「街や畑は傷付けない」
「民も同じですね」
「ああ、だから城壁を壊した時点でな」
 そこでとだ、周りの将帥達にも答えた。
「降伏勧告をするからな」
「そこで頷けば、ですね」
「それでよしですね」
「こちらに加える」
「そうしますね」
「ああ、じゃあまずはミュンヘンに向かうな」
 こう言ってだった、久志は自身が率いている軍勢をミュンヘンに向かわせた。その途中ある士官が彼に言ってきた。
「あの、今回十二人の方々はですね」
「それぞれの戦線にな」
「行って頂いていますね」
「プラハ、ウィーン、ワルシャワから攻めるな」
「それぞれにですね」
「そして俺はな」
 久志は自分自身のことも話した。
「こうしてな」
「主力を率いられて」
「まずはミュンヘンに向かっているんだ」
「左様ですね」
「それハンブルグを目指す」
 そこをというのだ。
「そしてアルサスやロートリンゲンもな」
「手に入れられますね」
「そうするな、それでルールもな」 
 この地域もというのだ。
「攻めるな」
「あちらもですか」
「あそこの石炭も欲しい」
 ルールのそれもというのだ。
「いい燃料になる」
「だからこそですか」
「そこの攻めるな、それで他の連中にはな」
 十二人の仲間達にはというのだ。
「それぞれな」
「東からですね」
「攻めてもらうんだよ」
「そうされていますか」
「ああ、それで騎士団領での戦を終えれば」
 久志はそれからの話もした。
「そこであいつ等とも合流する」
「そうしてですね」
「次は王国だ、勿論フランドルも手に入れる」
 この地域もというのだ。
「是非な」
「そうされますか」
「これからはな」
「それでは」
「そうして攻めていくな」
 こう言ってだった。
 久志は今は仲間達にはそれぞれの戦線を任せて自身は主力を率いてミュンヘンに向かっていた。その途中で。
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