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SHUFFLE! ~The bonds of eternity~
第二章 〜罪と罰〜
その三
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弓が言う。
(止まれ! ストップだ! 思いとどまれシア!)
どうやら稟には心当たりがある様子。そんな稟の内心を知らず、シアの口から爆弾が投下された。
「キスの経験? 私あるけど」
祈りは届かなかった。天を仰ぐ稟。
「へー、シアちゃんあるんだ。結構意外……」
樹の言葉が途中で止まる。自分が何を言ったのか理解したのだろう。
「……」
『な、なんだってええええーーーーーっっ!!』
そこにいたクラス全員(稟・シアを除く)による大合唱が学園全体を包み込んだ。よく窓ガラスが割れなかったものだ、とは稟の感想。
「シ、シアちゃん!? それ本当!?」
「うん♪」
常に所持しているデジカメを構えながら詰め寄る麻弓に、シアは照れたような笑顔ではっきりと頷いた。
「……」
「……」
ネリネや楓にとっても今の発言は驚きだったらしく、言葉を失いシアをじっと見つめていた。さあどうやってごまかそうか、と考える稟。
「いつ!? どこで!? 相手は!? やっぱり神族!? レモンの味した!?」
矢継ぎ早にシアに質問を浴びせる麻弓の姿に、
(無理だな……)
そう結論し、静かに席を立ち、そのまま音を立てないように教室の後ろのドアへ歩いて行く。幸い、クラス中の興味がシアの元に集中している。このままいけば……。恥ずかしそうではあるものの、嬉しそうに語るシアを横目にしながら、時間はあまり無さそうだと判断し、若干足を速める。
「あの……八年前、この街で、稟くんと」
訂正。あまり、というかほとんど無かった。シアに注がれていた視線が、一斉に稟に向く。
「まあ、こうなることは分かっていたわけで……」
教室から全速力で離脱。
「逃げたぞ! 追えー!!」
「他のクラスにも応援を求めろ! 過ぎたこととはいえ、一撃くらいは食らわさんと気がすまん!!」
「放送室だ! 全校放送で呼びかけて、学園中に警報を発令しろ!!」
逃走を開始した稟の耳にそんな声が届いた。
「こ、こら楓、だからしっかりしなさい!」
「楓さん、幼い頃の綺麗な思い出ですから。それほど気にすることもありませんよ」
倒れた楓を慌てて介抱する麻弓。フォローを入れるネリネだが、
「そういうリンちゃんも、教科書逆さまだから!」
「え……あ、あの……これは……」
おもいっきり気にしているようだった。
* * * * * *
「ん? 何だ?」
飲み物を買いに学生食堂まで来ていた柳哉はやけに騒がしいことに気づいて首を傾げた。
「あー、多分いつものアレじゃないか
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