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DOREAM BASEBALL 〜夢見る乙女の物語〜 
プロローグ
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は失われることはない。

目を離すことができない熱戦の最終場面。最後のボールを投じるようとする少年の集中力はこれまでのものよりも高くなっていた。

全身全霊で放たれたラストボール。ストライクから左打者の胸元に飛び込んでくるスライダー。自身の最も得意とするボールで決めに来た背番号1。

カキーンッ

完璧だった。右投手対左打者の中で最も打者が嫌うコース。打ってもファールになるボールだったはずなのに、天王寺は腕を畳み、高々と打ち上げた。

「「「「「あ……」」」」」

歓声で沸き上がっていた球場が一瞬で静まり返った。スタンドに届くか届かないか、フェアかファールがかなり際どい打球に全員が目をやる。

しかし、中心で戦っていた二人には結末がわかっていたようだった。一人は膝をついて崩れ落ち、一人は高々と右腕を掲げ、ゆっくりと走り出した。



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