第四章 ダークサイドオブ嫦娥
最終話 復讐の一区切り
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で望めば全てを受け入れてくれる場所がそのどす黒い粘着質の感情も落としてくれるだろうから。
そして、ここに『嫦娥の変』に携わった者達のその後に付いて記述する。
[クガネ、リュウセン、マチ]
この玉兎三羽も、幻想郷へと移り済む事となった。
それは、元上官的な存在だった嫦娥を見守る意味での事と、先の変で関わったり話に聞いた勇美への興味を持っての事である。
その際、地上で行動するにあたり、それぞれ『玖鐘』『流仙』『真刀』の字を当てて名乗る事にしたようだ。
ちなみに、流仙は勇美に弟子入りを懇願しているらしい。パンツの事で彼女を尊敬に値するとの流仙の暴走気味の判断であった。
[綿月豊姫、綿月依姫]
幻想郷に送られた嫦娥を監視するという本心半分、名目半分でその後勇美達の下にちょくちょく顔を出す機会が増えた。
その事により勇美は依姫の稽古を再び得る機会を得る事が出来、彼女はますます力を付けていったのだった。
[嫦娥]
幻想郷に流刑の名の引っ越しの後、藤原妹紅の自宅に居候する事となった。
何でも、同じ蓬莱人だと共有出来る考えが何かとあるだろうという嫦娥の考えからであった。輝夜とは顔見知りなので彼女の元には行きたくないようだ。
そして、嫦娥は元既婚者と言う事もあり料理の腕はピカイチだったので、一人暮らしの妹紅の栄養面の面倒も見てくれるだろうと慧音からもお墨付きをもらっているのだった。
◇ ◇ ◇
そして、新たな幻想郷の住人が増えてから暫くした後のとある昼下がり。
勇美は人里に新しく出来た、幻想郷では珍しい洋食モノの料理店で八雲紫と一緒に食事に舌鼓を打っていたのだった。
「あ〜、まさか幻想郷の人里でハンバーグ定食を食べられるとは思ってもみませんでしたよ。紫さん、この度はありがとうございます♪」
「気に入ってくれて何よりだわ。遠慮しないで食べてね」
満面の笑顔で以てハンバーグを食べてくれる勇美を見るのは、紫にとっても気持ちのいい事なのであった。
「ありがとうございます。しかも紫さんのおごりだなんて感謝感激です……でも、紫さんって収入をどこから得ているんですか?」
それが勇美の気掛かりであった。彼女の知る限りでは、紫は寝ている事が多いのだから。
「それは、ヒミツよ♪」
「は、はいそうですね。あはは……」
これ以上勇美は詮索しないようにしたのだった。踏み入れてはいけない領域である事は彼女にも肌で感じる事は出来たのであるから。
だが、問題は紫の資金の出所ではなく、今日勇美が切り出そうと思っている決意を今打ち明ける事が先決なのである。なので、彼女は意を決して切り出す事にした。
「紫さん、私は今まで母親への『復讐』の意味を籠めて幻想郷で奮闘してきました」
その一見物騒な感情の下で勇美は今まで努力を
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