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MOONDREAMER:第二章〜
第四章 ダークサイドオブ嫦娥
第14話 炎の使者と地獄の変態:前編
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であったが、内心で『普通』とは少し違うかもなとも思う所であったのだ。
 それは、彼女はその健康マニアの地上の兎の正体を知っている……もとい、真の姿の彼女と自分は『女神』同士なのだから。
 その事を知らないマチはそこである合点がいくのであった。
「そうか! セイランが最近裸足で行動するようになるのが増えたのはそのためだったのね?」
 そう、マチの同志たるとある玉兎の立ち振舞いが地上へ赴いた時から変化があった事を彼女は察するのであった。
 ちなみに、『セイラン』と片仮名で表記するのがかの玉兎の本来の名前であり、『清蘭』と記するのは地上で行動する際の偽名だったりするのだった。
 それはさておき、話は裸足で過ごすかどうかという論点に戻る。
「それで、お前もこれから裸足で過ごしてみる気はないかって、そういう話だ」
「いえ、お断りさせてもらうわ。何だかはしたないって気がするもの……」
「そうだな。着物の中にスパッツ履いてる位のお前さんには刺激が強すぎるだろうなこれは♪」
 そう言った後、ヘカーティアはカラカラと豪快に笑い声をあげるのであった。それに対してマチは改めてヘカーティアのセンスに対して思う事を口にする。
「全く……女神様とはいえ、よくそんなミニスカートで戦える所ね。スパッツとか無しで」
 だが、それは断じて開けてはいけないパンドラの箱なのであった。
「ああ、正真正銘の生パンだ。そして時々ノーパンだ」
「んなああああ!?」
 当然マチはあられもない声を出して頭の中でのたうち回るしかなかったのであった。その様子をヘカーティアはニヤニヤと面白そうに見ているのだった。
 伝説においてパンドラの箱の中に残ったのは『希望』であった。だが、その希望がノーパンであったマチの心境は如何にであろう。
「……まさか今もノーパンだったりしないわよね!?」
「ああ大丈夫だ。『今は』穿いてるからな。何なら確認するか?」
「遠慮させていただきます!」
 きっぱりとマチはその誘惑を断ったのだった。これ以上やったらネチョになるだろうと思っての事だ。
 まあ、相手がちゃんと穿いているなら大事には至らないだろう。なのでここから本当に勝負は始まるのであった。
「それじゃあ、始めるか?」
「ええ、是非そうさせてもらいたいわね。裸足とかパンツの話題はもう遠慮させて頂きたい所よ」
 そう言い合うと、両者は適度な距離を取り合って臨戦態勢に入ったのだった。──今度こそ本当に戦いの火蓋は落とされたのである。
 最初に動いたのはヘカーティアであった。その理由が彼女の口から発せられる。
「私は勇美とは違って後手が得意というような事はないからな。悪いが私から行かせてもらうよ♪」
「ええ、構わないわ」
 その意見にはマチも同意する所なのであった。幾ら弾幕ごっこという
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