第四章 ダークサイドオブ嫦娥
第12話 満月の塔 SIDE:H 前編
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事が出来よう。
そして、そのまま基本体の『異界』が二人に話の本題を切り出していくのだった。
「さて、『地球』に『月』。二人に集まってもらったのは他でもない。ここから三人で協力した方がてっとり早そうな状況に行き当たったという訳さ」
「ああ、やっぱり私達の出番という訳だな」
「我々ながら反則的な存在だと思うよ」
「まあ『月』。それは言いっこなしさ」
そう言い合って三人は全員がワープ装置がこの場に三つある事を確認するのであった。そして三人は迷う事なくそれぞれ別の装置の前へと歩を進めるのだった。
「それじゃあ、私は行くからな」
「ああ、決勝で会おう!」
「……別に試合をする訳じゃないって。しかもそれ、敗退フラグだぞ」
そんな茶番を晒す三人であったが、見事な連携が取れているかのように皆一斉にワープ装置へと踏み入れたのであった。
まずは青髪の『地球』が向かったルートである。
彼女の前に現れていったのは、今までと変わらないような水晶の通路であった。
そう、今までと代わり映えしない光景が続いていったのである。その事から彼女は薄々と状況を察していくのだった。
「これは……『ハズレ』を掴まされたようだなぁ……」
そう言って『地球』は些か残念そうに振る舞うのだった。
そんな彼女の推測は当たり、彼女の進んでいた道はやがて途中でザックリと途絶えてしまっていたのだ。
「ざんねん!! わたしのルートはこれでおわってしまった! ……ってね」
と、『地球』は死神が多忙を送るのはこれ以上ない世界の台詞で自分の現状を憂うのだった。加えて何かとサボりがちな無縁塚の死神もあの世界の死神を見習うべきだな等と割りとどうでもいい事を思うのだった。
「私の方は暫く待機か……」
そう呟く『地球』であったが、自分の役目が終わったなら終わったでやってみたい事があるのだった。
「こうも裸足で水晶の上を歩くのは刺激的だから、この機会に『やっておきたい』ってものだね……♪」
そうどこか呆けた表情で『地球』は呟くと、おもむろに短いスカートの中に手を差し入れていった。
そんな如何わしい行為をし始めたものだから、当然意識を共有している自分自身から注意の念が飛んでくるのだった。一番の司令塔たる『異界』からである。
『『地球』……』
「ああ……」
自分自身とのやり取りであるにも関わらず、気まずい空気がそこに生まれてしまっていた。
当然だろう。だが、話は些か変な方向にもつれるのだった。
『『一人遊び』は許可しないぞ。何せお前は私達自身だから、それをやったら全員が疲れる事になるからな』
「じゃあ、ノーパンになるだけなら?」
『それは許可する。かまわん、やれ!』
「さすが私だ。なかなかりかいがはやい」
『うむッ! お前が気持ち良くなれば我々が快
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