第二百六話 冬の進軍その十一
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「本当にな」
「そうだね」
「ああ、しかしな」
ここで久志はさらに話した。
「神様って言ってもそれだけで終わらないな」
「何かとね」
「そうだよな」
「それはな」
「じゃあそのこともな」
「これからは考えて」
「それでな、今はな」
何といってもというのだ。
「騎士団だな」
「冬に攻めるね」
「この調子だと十二月の中頃か」
「大体その頃になるね」
淳二もそうだと答えた。
「おおよそね」
「そうだよな」
「もう少し早くか遅くなっても」
「十二月は間違いないな」
「冬だよ」
問題のその季節だというのだ。
「その時にね」
「攻めることになるな」
「だから食べものもあったかいの用意して」
「服も防寒具もな」
「ちゃんと用意しているんだ」
今からそうしているというのだ。
「それでね」
「冬になっても戦える様にしているな」
「冬に戦うと思ったら」
「冬用の装備が必要ってことだな」
「夏でもそうだけれどね」
「そうだな、じゃあな」
「十二月にね」
攻めようとだ、淳二は久志に話した。帝国は今度は騎士団との戦に向けて着実に動いていた。様々なことを思いながら。
第二百六話 完
2021・4・15
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