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黒猫鉄火面(鳩山・民主党と小泉やパヨ左翼への地獄案内)/真面目な話は「猫眼石」参照
牛頭馬頭レポート
浄土ヶ浜、異状なし2
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ました!」と元気よく挨拶し、今度は自分の喉を槍で掻き切って、感謝の礼儀を示さなければいけない。
 二手に別れてお互いに武器を持ち、全員死ぬまで殺し会う(英霊も混成チーム)。たまには頭の上に火のついたろうそくを立て、ガソリンや軽油を入れた水鉄砲で童心に返って撃ち合いしたりだとか。
 美しい土下座の練磨だけでなく、敢闘精神を養わなくてはいけないし、友情を育むことができる素敵な時間である。
 その他にも、餓死凍死したり地雷を踏んだり。

 それが地獄と決定的に違うのは、自発的かつ主体的に自ら進んでやる差なのか。もっとも、そんなことをして本当に悟りが開けるかどうかは不明だが、本人たちはそう思い込んでいる(それもまた、地獄の一形態なのだろうか?)。
 ともあれ、日本の浄土が浜は今日も平和であった。

     @   @   @

 引き続きT(脱走者=筆者)が逃げ込んだ亡命先、コンロン山(チベット辺りの仙境?)への、浄土が浜からの砲撃が続いていた。国賊的な裏切り者でこそなくとも「脱落者や不協和音は日本人として許されない」からである。
 浄土が浜では昭和戦争の英霊と平成ジャパニーズたちが一致団結し、戦艦大和から持ってきた大砲で砲弾を撃ち込み続けている。

「あいつは日本人の風上にもおけん奴です、大和魂を教育してやねばなりません! 成敗しましょう!」
「うむ! 同感である」

 するとコンロン山に逃げて立て込もっているTから、浄土が浜にまた電話がかかってきた。砲撃を指揮する英霊と三度目の通話だ。

「なんだ、降伏か? こっちにきて反省するなら、無礼は不問にしてやるぞ」
「するか、バーカ! 俺はお前ら日本人にもたいがいムカついてるんだ!
というか、コンロン山の仙人とラマ僧から俺のとこに苦情がきたんだが、いったい何やったんだ?」

 どうも成り行きがおかしくなってくる。電話の日本英霊はおそるおそる日本人失格者Tに訊ねた。

「貴様、今はどこにいるんだ? コンロン山にいるんじゃなかったのか?」
「今はキンゴウ島(南の島の仙境?)のビーチで水着美女を鑑賞中だが」

 そこで日本の英霊はすぐに電話を切り、慌てて砲撃を中止させる。どうやら検討違いの場所を攻撃していたらしい。それからコンロン山にはコッソリと損害賠償して誤爆のことを口止めした(あとでTが揶揄愚弄してくるのは目に見えている)。
 余談ながら後日、Tからパラディソ園(イタリアとかヨーロッパの楽園?)の裏町で買ったという、洋もののピンクフィルムが浄土が浜に届き、それが発端でもう一騒動あったらしい(特に女性陣から強烈な苦情と非難の嵐だったとか)。

 
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