地球救星計画
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数秒リゼを見つめ、言った。
「今外に出るのは危ないよ。安全なところに引っ込んでいて」
「あ、ああ……ありがとう。なあ、お前」
「それじゃ」
リゼが人魚を呼び止める前に、彼女は川に飛び込んだ。
リゼが川に着いた時にはもう、人魚の姿はどこにもなかった。
数秒人魚が着水したところを見つめていたリゼは、やがて目的地へ足を急いだのだった。
「おい、チノ! ココア!」
突然ラビットハウスの入口を押し破り、リゼが息も絶え絶えに入ってきた。
彼女のあまりの気迫に、不安そうに外を見守っていたココアの体が固まる。
「リゼちゃん!?」
「リゼさん、どうしてここまで……?」
「ココア、チノ……うっ」
倒れそうになったリゼをチノと二人がかりで支える。リゼは顔を上げ、ココアとチノを見上げた。
「す、すまない……急いで来て……」
「どうしてこんな状況でラビットハウスに……?」
「ハルトはッ!? ハルトはいないのか?」
「ハルトさん?」
ココアはチノと顔を見合わせる。
「それが……朝からいないの……。可奈美ちゃんも……」
「……っ!」
リゼは唇を噛んだ。
「いないのか……クソ、助けを求められると思ったのに……」
「リゼちゃん、どうしたの?」
「いや……あ、お前たち、大丈夫か?」
リゼは膝に手を当てながら尋ねる。
ココアは頷いた。
「う、うん……でも、ムー大陸の騒ぎになってから、私達もここから出てないよ。お客さんも、流石にこんな時には来ないだろうし……」
「そうか……ここに来る途中、シャロと千夜も確認した。二人とも、家から出てない。あとは……」
「待って!」
踵を返そうとしたリゼの腕を、ココアが掴む。
「どこに行くつもりなの!?」
「マメの二人も、確認しないと……」
「今行くのは危ないよ!」
「でも!」
「大丈夫です、リゼさん」
チノが入口に回り込み、スマホを見せつける。
「マヤさんもメグさんも、今日は家から出ていません。この連絡をした後で電波が途切れたので、リゼさんの連絡は届かなかったのかもしれません」
「そ……そうか……」
リゼは安心したように肩を下ろす。
「それは良かった……何とか隠れながら来たから、手遅れになってないかとずっと心配していたんだ……」
「リゼさん、取りあえず水を飲んでください」
チノがトタトタと走って、コップに水を入れてくる。
リゼは礼を言って、水を飲み干す。ゲホゲホとせき込みながら、彼女は大きく深呼吸した。
「すまない……落ち着いた」
「よかったです」
リゼの言葉に、チノは安堵の息を吐いた。
「でも、リゼさん、この騒ぎが落ち着くまでもうラビットハ
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