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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第五十七話 フェイト・テスタロッサ
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ら悪い人じゃないよ」
「でも、アイツをウチに入れてフェイトに何かあったら!」
「orz」
ヒドい言われようにアスカがガックリと崩れ落ちる。
「いや〜、地味に傷つくんですけどね……」
落ち込んでしまった為に、その場から逃げ出す事を忘れてしまうアスカ。
その時、カエルとバッチリ目が合う。
カエルがギクッとして視線を外そうとするが、アスカは目に力を入れてカエルを金縛りにする。
哀れかな、アスカ睨まれたカエル。彼の昼飯は確保されてしまった。
その無言の弱肉強食の自然の摂理を、フェイトは敏感に感じ取っていた。
(本当に行く所がなくて、本当にカエルを食べようとしている……)
フェイトはカエルに手を伸ばそうとしているアスカに近づいた。
「私の今の住まいで良ければ、来る?」
フェイトの言葉に、アスカがエッ?と彼女を見る。
その隙にカエルは危険地帯から離脱した。
「で、でも、迷惑になりますし……」
「行く所が無いんだよね?ジュエルシードを渡してもらったし、何かお礼がしたいんだ。ウチのおいで」
その言葉にアスカは悩む。行き場所が無いのは確かだし、できれば野宿とかは遠慮したい。
だが、このまま未来の上司と居続けると言うのもどうなのだろうかと考えてしまう。
『ラピ、どうしたら良いと思う?』
相棒に助言を求めるアスカ。
『本来であれば、すぐにでも離れた方が良いのでしょうが、行く当てが無いのも本当ですから……極力こちらの情報を出さないように注意して、助けてもらうしかないのではありませんか?』
ラピの助言を聞いて、アスカは少し考えて決断した。
「すみません……厄介になります」
アスカは深々と頭を下げた。
16歳の少年が9歳の少女に頭を下げている姿は、どこか滑稽に見える。
「いいね、アルフ」
フェイトが納得のいってないアルフに視線を向ける。
「まあ……アタシはフェイトの使い魔だからさ。マスターがいいって言うんなら文句はないよ」
文句がイッパイありそうな感じでアルフは言う。
「うん。ありがとう、アルフ」
フェイトが微笑むと、アルフはちょっと頬を赤く染めた。
その微笑みに、拗ねていた感じは一気に吹き飛んでしまったようだ。
「あ、私はフェイト。フェイト・テスタロッサ。この子は使い魔のアルフ。よろしくね」
そう自己紹介をして、フェイトは右手を出してきた。
(フェイト・テスタロッサ……ハラオウンはどこに行った?)
疑問はあったものの、アスカは少女の手を取った。
「はい、オレは……」
自己紹介をしようとして、アスカか固まった。
(ヤバイ!名前、言えないぞ!)
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