2部 銀髪の悪魔
7話 銀の悪魔の森へ
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ぬ女性を連れてきた。
「おかえりなさい。エリオット。その方は?」
「我が家にホームステイをしたいという事で連れてきたんだ。後で事情は話すから、まずはゲストルームに案内してやってくれるか?」
「え、ええ。お名前は?」
「水菜です。はじめまして、アネットさん」
「はじめまして。この人に教えて貰ったのね?私の名前?」
「はい」
(見た感じ悪い人ではない見たいね。ごく普通の旅行者って感じね。中に入れても大丈夫そうね)
「どうぞ、お入りになって?今、お茶を出しますから」
「あっさりですね」
「君が悪い事をするような人じゃないってわかったからだよ」
「どうぞ、入ってくれ。今度こそレム家にようこそ」
何だか不思議と他人の家なのに落ち着けると思う水菜。ここの空気は落ち着ける。昔の実家と同じ空気が流れている。
レム中佐も軍人から家庭で見せる顔になっているような気がする。どことなく柔らかい。
「客間に案内しておくよ。アネット」
「ええ」
(へえ…あの人がホームメイトを連れてくるなんて珍しい事もあるものね。でも何だか面白くなりそうね)
エリオット・レムの家の客間には大きなスクリーンがある。まるで映画館のような雰囲気だ。遮光カーテンもあるし、部屋に飾られた小物もセンスを感じる。
ソファも2つ程あり、照明はシャンデリアだった。
「豪華ですね。映画館よりリラックス出来るかも」
「あまり使う事のない部屋だけどね」
「お待たせしました。どうぞ、召し上がりになって?」
「じゃあ…改めて自己紹介と家族紹介をしようか。ここの主のエリオット・レム、この人が私の愛妻アネット」
アネットさんはなんだか艶やかな女性だった。短いショートカットが似合い過ぎる。目の色は青で、服装は何となく身軽な雰囲気。夫婦で並ぶとエリオットさんと本当に似合う女性だった。アネットさんは軽く微笑み、彼の右側にいる。
「それから…この子が娘のジェニファー・レム。ジェニファー?この人は水菜お姉さん。しばらくこの家に一緒に住むから」
「よろしく、ジェニファーちゃん」
「ジェニファーです!」
自慢するだけはある。
この子の純真な雰囲気は、水菜に妹が出きたような錯覚を起こさせた。
こうして、水菜もこれからレム一家と時間を過ごす。
水菜を根本的に変えるホームステイが始まった。
彼女は銀の悪魔の森へ入っていく。
その先に待っているのは、エリオットとの得難い快楽となる事をまだ…知らない。
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