第六十四話 阿波野君と先輩その二十五
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「こんな残念なことはないから」
「だからよね」
「本当に熱い人程怒るわよ」
「先輩がしたことは本当に重いのね」
「その人もひょっとしたらおみちに戻るかもしれないにしても」
「戻ってくれるかしら」
「そこはお引き寄せなのよ」
親神様のそれだというのです。
「それ次第でね」
「戻ってくるの」
「ええ、その可能性もあるわよ」
「そこは人ではわからないのね」
「嫌いになっても」
それでもというのです。
「そのお引き寄せでね」
「戻ってきてくれるの」
「天理高校にも通って卒業した位だから」
例えどれだけ辛くてもというのです。
「そこで縁が出来てるし」
「その縁からなのね」
「種は蒔かれてるから」
これもおみちの言葉です、種を蒔いたらそれが実るのです。
「だからね」
「その種が、なのね」
「いい種も絶対に蒔かれてる筈だから」
「悪い種だけじゃなくて」
「そう、もう悪い種は全部実ったみたいね」
「先輩にそういうことされた人は」
「そこまでのことがあったらね」
それこそ高校時代の三年間言われ続けておみちが嫌いになるまでのことがあればというのです、私もお母さんの言うことが今はわかりました。
「もう実ってるわ、後はその人がどれだけいい種を蒔いていたかね」
「それ次第なのね」
「それでどう蒔くかで」
これからのこともあるというのです。
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