第五幕その十一
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「本当に運がいいですよ」
「オズの国には不運はないですが」
皆それぞれ運がいとです、杏仁はこのことをお話しました。
「王女の幸運はかなりですね」
「ここまで運がいいと」
それならとです、メイプルも思いました。
「有り難いですね」
「ボードゲームも強いと嬉しいですよね」
シュガーは笑って言いました。
「本当に」
「他のことでは運はない訳でもないけれどある訳でもないわよ」
王女は犬達に笑って答えました。
「けれど昔からルーレットとか賽子はね」
「いいんですね」
「そちらの運は」
「そうなんですね」
「そうなの、じゃあまた回すけれど」
ルーレットをというのです。
「果たしてどんな目かしらね」
「何か一回休みとか他の人にものをあげるとか何コマか戻るってありますよ」
カルロスが王女のコマの前を見て言いました。
「ですからここは」
「余程いい目でないとね」
「結構辛いですが」
「そうね、ではどうなるか」
「これからですね」
「わかるわ」
「そうですね」
こうお話してでした。
王女はルーレットを回しました、するとです。
いい目が出ました、その目でないと困ったことになっていましたがそれが見事なまでにいい目が出てです。
王女は助かりました、犬達はそれを観てまた言いました。
「やっぱりいいですね」
「将軍の目は」
「本当にいいですね」
「今回もそうでしたし」
「運がいいですね」
「私が見ても」
将軍も言いました。
「これは凄いですね」
「そうなのね」
「王女程いい目を出す人は知らないです」
将軍はこうまで言いました。
「犬達が言う通り」
「そうなのね」
「はい、本当に」
こう王女に言いました。
「凄く強いですね」
「それはいいわね、ただね」
「ただ?」
「私は他のことは普通よ」
「ルーレットや賽子の目以外は」
「運が悪いわけじゃないけれど」
それでもというのです。
「特にいいわけでもね」
「ないんですね」
「そうなの」
実際にというのです。
「本当に、それでゲームは今ので終わりかしら」
「もうそろそろ寝る時間ですしね」
将軍は王女に答えました。
「ですから」
「今回全部あがったら終わりで」
「寝ましょう」
「遊んだ後はちゃんと後片付けをしてね」
ドロシーが笑顔で言ってきました。
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