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艶やかな天使の血族
1部 艶やかな天使
2話 天使に弄ばれて
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とも方が私をディナーなんかに誘ったのだろう?
 イタリアンレストランでディナーを摂る。
 それにしても綺麗な人だ。
 鮮やかな金色の髪の毛。緑色の瞳。乳白色の肌。そう言えばこの会社は大手の製薬会社だ。レミリア製薬。宇宙世紀でも有名な製薬会社。会社の社長職を務めるのはレム家の人間。
 時は宇宙世紀0075年。1年戦争が始まる4年前の話。
 私の数奇な運命も始まる。

「ディナーはお気に召したかな?」
「は、はい。とても美味しかったです」
「あの…」
「申し遅れた。私はミカエル・レム。レミリア製薬の社長だ」
「何故、私をディナーに誘って頂けたのですか?」
「君に一目惚れした、と言えば納得してくれるかな」
「……一目惚れ…?」
「一目惚れに理由など要らないでしょう?」
「そんな…私なんか」
「大した事はない、と?充分、綺麗だと思うけどね。さすがはアズラエルが教えてくれただけはある」
「アズラエル?」
「私の従兄弟で秘書を務めている」
「このままあの会社に戻った所で嫌な気分を味わうだけですよ。どうせなら我々の世界に案内しましょうか?あんな狭い島国では、貴女の良さはわからない。これからは広い宇宙世紀を見るべきだと私は思うね」
「……」
「そんなの嘘だ、と言いたげですね」
「何も見てないのに、嘘だと思うのは、損ですよ。嘘だと思うなら私に着いてきてみるといい」

 その先に何が待っているかは、自分自身の目で確かめればわかることだ。
 
 この言葉に後押しされて、私はミカエル・レムに着いて行った。
 今にして思えば、それがあの宇宙世紀でナンバーワンの技術少佐に会う、きっかけだったと思う。
 
 ミカエル・レムに着いていき、味わってみた世界は毎夜の如く、私を弄ぶ天使の姿があった。
 毎夜、毎日、貪られるように身体を重ねる。一目惚れにしては入れ込み過ぎだと思う。この天使の一家と私達家族には何か関係があるのだろうか?
 ある訳ない。ずっと前から外国との縁なんて無かったし、両親とも普通のお見合い結婚だった。まあ…不思議な家とは今にして思えばそう思えたけど。
 一体、この天使の一族と私達は何で繋がっているのだろうか?
 そう言えば、レミリアって古い言葉で海底に沈んだ都市アトランティスに伝わる一族と聞いた事がある。
 まさか、血筋が蘇ったとか?
 こんな事を考えていないと私は気が狂いそうだ。毎日、毎夜。セックスに溺れて…。
 すると、部屋の外で何かを言い争う口論が聴こえた。

「どうして、アイツを呼ばなければならないんだ?アイツはサイド3に、俺達を裏切った男だぞ」
「でも、一応、レム家の人間よ。それに従兄弟の兄でもあるわ」
「地球に降りてきた時は地球連邦軍に協力するものと見えたが、蓋を開ければジオン公国軍の
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