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階段教室の授業の時、慎二の提案で、みんなでキャンプに行こうよってなって。前の席は、絢と茜ちやん、それと音楽科の坂本詩織で、その後ろの席に僕と慎二、光喜の3人だ。その6人で行くことになった。坂本詩織は県内の出身なんだけど、遠いので女子寮に入っている。
9時半に、スーパーの前で集合して買い出しをして、電車で1時間、バスに乗り継いで30分、そこから15分程歩いて、キャンプ場に着いた。慎二は、6人用のバンガローを借りていた。女の子達はそんなこと知らなかったので「えぇー いやだぁー そんなの」って言っていたが、絢は
「仕方ないんじゃない その方が楽しいかも みんな仲間だし この人達は変なこと出来ないよ」
「すまない 絢ちゃん 一つしか取れなかったんだ 隠していたわけじゃぁ無いんだけど、別に良いかなって思ってたんで」と慎二は言い訳していて、少ししおれていた。
中は二段ベッドが、三つあって、結局、女子が上で下が男子になった。風呂はもちろん、トイレも外だ。部屋の真ん中に木で作った大きめのテーブルと小さな冷蔵庫があるだけのシンプルな建物だ。とにかく、まず、お昼を食べようと、ハーベキューコーナーで用意を始めた。ドッグ用のパンとフランクとキャベツで良いよねと、みんなが言っていたので
「俺、火をおこすよ この前で慣れているから 誰か、キャベツ切って 炭でやるホットドッグはうまいぞー 空気もいいし」
と、慎二はいつもの元気に戻って、張り切っていた。詩織ちゃんが手際よく、キッベツの準備をして、直ぐに準備は整った。
「詩織 指大切にしなあかんのに、包丁なんかええんか」と絢が気遣っていた。
「平気 平気 慣れとるし」 彼女はピアノ専攻らしい。
炭が赤くなりだしたので、みんなは「もういいんじゃない」と言い出したんだが、慎二は
「まだ、もう少し、まだ焼くと臭いが付く もう少し待った」
待つ間、カメラが趣味の茜ちゃんがみんなの写真を撮りまくっていた。絵の題材にもなるそうだ。少し、待ったホットドッグは、みんながおいしいと感激していた。食べ終えて、側の川で釣りを始めたんだが、誰も釣れず、結局間もなく夕食の準備をすることになった。
肉とか野菜を焼きながらだったが、傍らで、僕らはビールを飲んでいたら、横で詩織ちゃんも、プシューとしだした。皆の視線を集めて
「えへー 普通だよ 寮でも先輩とやっているし 珠に、日本酒だよ 田舎でも飲んでいたし」
「さすがに、地元の女の子はすごいな 美波も平気だしな」と僕が言うと
「みんな、そうじゃないよ 茜ちゃんなんか地元だけど、そんなことないし 田舎だけじゃないの」と、地元の県立高校出身の光喜
「なによー 田舎を差別しているのー」と詩織ちやんが返していた。
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