赤い眼差し
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「響ちゃん!」
「響!」
「ベルセルクの剣!?」
ハルト、ビースト、バングレイはそれぞれの驚きを示す。
「バリ復活した!? あり得ねえ……体内のベルセルクのオーパーツが、お前ごとラ・ムーのエネルギー源にしているはずなのに!」
バングレイの言葉に、響は手に持った答えを見せつけた。それは、ビーストが主力として使っている武器、ダイスサーベルだった。
「コウスケさんのこれのおかげだよ。よくわかんないけど、これからババってあふれてきて、助けてくれたんだ!」
「はあ?」
バングレイが六つの目で納得いかないと語っている。
響はビーストへダイスサーベルを投げ渡す。
「ありがとう! コウスケさん、ハルトさん! あとはえっと……」
響は地に膝を付けるリゲルを見ながら戸惑う。
リゲルは顔を背けながら、ボソリと「リゲルよ」と名乗った。
「うん! ありがとう、リゲルちゃん!」
「リゲル……ちゃん……貴女もね……!」
リゲルはまた「ちゃん付けしないで」と訴えようとしている。だが、それよりも先にバングレイの大声の方が先だった。
「バリふざけんな! 認めねえ……お前、まだベルセルクを持ってるってことじゃねえか!」
「……」
響は答えない。だが、バングレイを見据えるその強い眼差しが、バングレイに「お前の計画は失敗した」と告げていた。
バングレイは地団駄を踏む。
「クソッ! おい、エンジェル! それにお前も! アイツらを全員叩き潰せ!」
バングレイの命令に、未来が彼の隣に舞い降りる。だが、エンジェルは動かなかった。
「おいエンジェル!」
「申し訳ないマスター。先ほどの分身で私は力を使い果たしたようだ」
先ほどから微動だにしないエンジェルが言い放つ。
「すまないが、マスターだけで葬ってもらえないだろうか? 何、マスターの大好きな狩りだ。私も邪魔するのは忍びない」
「はあ?」
バングレイはエンジェルを睨む。だが。しばらくして仕方ないとばかりに肩をすぼめた。
「バリ役に立たねえな……まあいい。お前ら、狩らせてもらうぜ!」
バングレイがそう宣言する。
「煉獄」
バングレイの合図とともに、未来の鏡が火を噴く。それはまた、ムーの祭壇を破壊するほどで、ハルト、ビースト、リゲルもまた分散を余儀なくさせられる。
現在、この空間を支配しているのは、空中より光線技を多用する未来。彼女を止めない限り、ハルトたちに勝機はない。
「このっ!」
ウィザーソードガンの銃弾など、鏡の防壁には歯が立たない。
「そんな豆鉄砲でどうにかなる相手じゃないでしょ!」
リゲルが隣で口を尖らせながら、青い銃撃を放つ。だが、未来は手を翳し、
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