第130話
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ルがそれぞれの相手と戦っている間に仲間達と共に駆け抜けて城館の内部へと突入した。
〜カイエン公爵城館・右翼〜
「よし……城館に出たか。」
「ああ……カイエン公爵家城館。この建物のどこかに皇妃殿下達がいるはずだ。」
城館に突入したマキアスとクロウは周囲を見回して呟き
「フン、シュバルツァー達が攻めていなきゃ、使用人にでも紛れて片っ端から部屋を浚ってみることもできたんだがな。」
「まあ、逆に言えばリィン君達が城館でもそうだが市内でも騒ぎを起こしてくれているお陰でこんなあっさりと城館に潜入できた訳だけどね………恐らく、リィン君達の部隊はこの城館の掌握をしているだろうから、彼らに見つからない内に先に進もう。」
鼻を鳴らして呟いたアッシュの言葉に対して答えたアンゼリカは先に急ぐように促した。その後トワ達は右翼を急行して正面ロビーに出た。
〜正面ロビー〜
「クスクス、まずは”第一関門”の突破、おめでとうと言うべきかしら?」
トワ達が正面ロビーに出るとレンが小悪魔な笑みを浮かべてトワ達を見つめて声をかけた。
「あ、貴女達は………」
「……”鉄機隊”の”魔弓”と”剛毅”。」
「へっ、プリネ皇女やその使い魔の連中、ツーヤが市街戦に参加しているのにテメェだけ姿が見当たらねぇから、もしかしてと思っていたが、やっぱりこっちにいやがったか。」
「それにレン皇女殿下までいるとは………」
「やれやれ……子爵閣下を無力化する必要があるにも関わらず、”執行者”クラスの元結社のエージェント達にレーヴェ君、更にはレン君まで私達を阻むメンツに充てるなんて、幾ら何でも私達の事を警戒し過ぎだと思うんだけどねぇ、そちらの天使の参謀殿は。」
レン達を目にしたエリオットは不安そうな表情を浮かべ、フィーは警戒の表情で呟き、アガットは不敵な笑みを浮かべてレーヴェを見つめ、ユーシスは真剣な表情でレンを見つめ、オリヴァルト皇子は疲れた表情で溜息を吐いてレン達に指摘した。
「フッ、ルーレでの件がルシエルにとってはよほど衝撃的だったという証だ。」
「まあ、デュバリィの忠告を受けて一切油断や手加減をせずに貴方達とやり合いつつ、更には援軍の存在も警戒していたにも関わらず、”灰色の騎士”達の所に届かせてしまったのだから、彼女の貴女達に対する警戒度が更に上がるのも当然だと思うけどね。」
「フフ、それにしても”魔神”ともまともにやり合える程の天使達の協力を得られる何らかの契約を交わしていた事には我らも心底驚いたぞ、クルーガー。」
レーヴェとエンネアは静かな笑みを浮かべて答え、アイネスは興味ありげな表情でシャロンを見つめて声をかけた。
「え……ど、どうしてシ
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